INTERVIEW 018  ぺこさん
INTERVIEW 018 Dec.06.2017

ぺこさん

アメリカンガールズロックユニット・PASSPO☆によるインタビュー連載企画! 第18回目のゲストは、モデルやタレントとして活躍し、バラエティ番組にも引っ張りダコのぺこさん。大好きなファッションのこと、りゅうちぇるさんとの結婚のきっかけなど……気になるアレコレをズバッと聞いてきました!

編集=原カントくん、岸野愛 撮影=川村将貴
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玉井「ぺこさんが発信される世界観が、今のPASSPO☆にすごくマッチしていて、ステキだなと思っていて。なので、今回はお話を伺いにきました!」

ぺこ「ありがとうございます」

増井「まず、この世界に入ったきっかけは?」

ぺこ「きっかけは、ブログですね。今22歳なんですけど、中学3年生のときからずっと書いていて、1回も書かなかった日がなくて」

藤本「すごい!」

ぺこ「続けることが苦手なタイプなんですけど、ブログだけは全然しんどくなくて。そこでお洋服のこととか書いて載せていたら、どんどん見てくれる人が増えて、Twitterもやりだして……。全然メディアに出てないのにフォロワーが多い子がおるっていうことで、ちょくちょく雑誌とかに取り上げてもらうようになったって感じなんです」

玉井「昔から今みたいなアメリカンな感じ、ポップな感じのものが好きだったんですか?」

ぺこ「アメリカンな感じは、徐々にそうなって来た感じです。でも本当にちっちゃい頃からお洋服が好きで、何より“人と一緒”なのがイヤだった。中学生のときとかは、制服しか着ちゃいけない学校の環境の中で、どうやったら人と違うふうになれるかな?と思って、マッシュにしたり、前髪を眉上にしたり。そういう芯の部分はずっと変わってないと思います」

藤本「今好きなものは、小さいときの環境とか、見ていたアニメとかに影響されているところもあるんですか?」

ぺこ「あります。本当にちっちゃいときに見ていたアニメは、『テレタビーズ』とかディズニーとか……」

藤本「ディズニーチャンネルみたいなやつですね」

ぺこ「そうなんです。ディズニーとかカートゥーンとかばっかり見ていて。環境としては、バービーもお家にたくさんあったので、バービーのお洋服みたいな(派手めな)色使いが、私の中では当たり前なんです。あとクラシックバレエをやっていたので、“かわいいもの”に常に囲まれてきたなとは思います」

藤本「なるほど」

「上京するきっかけは、何だったんですか?」

ぺこ「ずっと東京に行きたいと思っていて。高校でお友達と過ごすのはすごく楽しいんですけど、授業中とか、こんな訳の分からん授業を聞いているなら、原宿に行っておしゃれな人を見ているほうが絶対自分のためになるのになって、毎日思ってた。その思いがどんどん大きくなって、自然と東京に行くことが当たり前に話が進んでたって感じです」

増井「上京するってちょっと怖くなかったですか?」

玉井「18歳のときですよね」

ぺこ「そうです。高校卒業してすぐ上京しました。全然怖くはなかったですね。不安じゃなくて、ワクワクしかなくて。超楽しかったです」

玉井「親御さんに反対されたりはしなかったですか?」

ぺこ「全然。これは親に本当に感謝しているんですけど、人生で『NO』と言われたことがなくて。全部好きなようにしてきました」

玉井「それでもこんなすてきな子になるんだね」

ぺこ「いえいえ」

玉井「私たちが全部好きなようにしてたら、ひっちゃかめっちゃかになっちゃいそう(笑)」

玉井「活動をしていくうえで、“絶対に譲れないこと”とかいろいろあると思うんですけど、これ一番大事だなと考えているものって何ですか?」

ぺこ「なんだろう……嘘を付かないことかな。嘘を付かないっていうか、自分を偽らないようにしたいっていう思いはすごくあって。本当にテレビに向いてないって思うんだけど、好きなものは好きだし、嫌いなものは嫌いだし、面白くないものは面白くないし、かわいくないものはかわいくないから、(自分がそうだと思えないことは)無理して言えないし、言いたくもないって思うんです」

玉井「今までこれはきつかったなと思ったことはありますか?」

ぺこ「最初の頃は、やっぱりりゅうちぇると一緒にいたのもあって、結構『バカっぽくしてください』とか言われて。それが本当に嫌でしたね。りゅうちぇるは本当にバカなんですけど、私本当にバカじゃないんですよ(笑)」

「すごく達者です。書道も字もすごく上手だし」

ぺこ「ありがとうございます。勉強がすごくできるわけでもないんですけど、普通だし、全然バカじゃない。なのに、やっぱり見た目のこともあって、そういうポジションを求められることが多かったので、『なんで?』って思っていましたね」

玉井「でも、テレビが苦手っていう感じには全然見えないですよね」

ぺこ「え、本当ですか?」

玉井「りゅうちぇるさんと一緒にテレビに出られているのも、個人で活動しているのもすごくステキだなと思っていたので、向いてないって思っているのは意外でした」

ぺこ「全然です、本当に。興味のあることが目の前で起きたらめっちゃしゃべり出すんですけど、興味ないときは本当にしゃべらなくなっちゃう」

玉井「それ一緒だよね。私たちも愛想笑いとかヘタだから、バレちゃう(笑)」

ぺこ「本当そうなんですよ。逆にりゅうちぇるはすごい向いていると思う。テレビのお仕事が大好きだし、楽しんでやっているから、2人のときに私のことをカバーしてくれるんですよ」

玉井「めっちゃいい関係!」

「すごくいい!」

増井「女子高生が憧れる夫婦ナンバー1ですもんね」

ぺこ「いやいや、そんな」

玉井「ちなみに、テレビ以外の活動については? “SNSでバズる”じゃないですけど、これ流行るから載せようとかそういう工夫もされていたりするんですか?」

ぺこ「一切してないです。逆に流行りとか、まじで全然知らなくて」

玉井「そうなんだ!」

ぺこ「そうなんですよ。お洋服もだし、遊びもだし……何が流行っているのか本当に知らないから、気にしたこともなくて。本当に好きなものだけというか、面白いなとか、かわいいなと思ったものだけ載せています」

玉井「でも、それが流行りになっているもんね。生まれ持った才能、すごい!」

玉井「プロデュースしているPECO CLUBのお洋服とかも、自分の感覚で出しているんですか?」

ぺこ「そうですね。流行りとかも一切気にせず、自分が普通に欲しいものとか、その時期に合わせたテーマに合うものをいろいろ見たりとかして……そこから考えています」

「PECO CLUBのテーマ、毎回かわいいですよね。なんかホテルのやつとか、すごくかわいかった」

ぺこ「ありがとうございます! うれしい」

増井「PECO CLUBを将来的にはこうしたい!みたいな願望はありますか?」

ぺこ「全然ないんです。私、目標や夢を作るのがすごく苦手で……先のことを考えるのがむっちゃ嫌なんです」

増井「そうなんですか」

ぺこ「今は今!みたいな感じ。実はちょっと前に『常にあるお店にしようか』みたいな話になったんですけど、私の中で自分が憧れたのが90年代、80年代の2度と戻れない時代だから、PECO CLUBもそういう感覚でやっていきたくて。例えば11弾のアイテムが手に入るのはそのときだけで2度とない、っていう感じでやりたいんですよね。私の性格的にも始まりと終わりがしっかりあるのが好きだし、今はそのスタイルを変えずにやっていきたいなと思っています」

増井「すごい、めっちゃしっかり考えてますね」

ぺこ「そうなんですよ(笑)」

「洋服を作る上で、自分の中で決めていることはありますか?」

ぺこ「なんだろう。私あんまりお仕事で相手の人に気持ちを伝えるのがうまくないんです。身内とか、それこそりゅうちぇるやお友達には言いたいこと全部言えるんですけど、お仕事ってなると難しくて。でも、しっかり自分の気持ちを伝えて、細かいところまでちゃんと意見を出して作ったお洋服とそうでないお洋服って、やっぱり出来上がったときに全然違うんですよね。それは本当にこの半年〜1年でめっちゃ学んだ。だから、ちゃんと気持ちを言えるようにしなきゃなとは思ってます」

「すごい」

玉井「もともと洋服を作りたいっていう思いがあったんですか?」

ぺこ「お洋服を作るのは一番の夢でした。一応ショップ店員だったんですけど、月に1・2回お店に立ってファンの子と話すみたいな感じだったので、ショップ店員でしたって言えるようなことはしてなくて。でも、Twitterのフォロワーがたくさん増えたおかげで(服を作らないか)声をかけていただいたので、SNSの時代に生まれて超ラッキーだったなって本当に思います」

玉井「ちょっと話が変わるんですけど、既婚者になって変わったことってありますか?」

ぺこ「全然ない!」

玉井「ないですか(笑)」

増井「でも、前より料理されるようになりましたよね?」

ぺこ「あ、そうなんです。ちょっとだけ、本当にちょっとだけ。2日間だけ(笑)」

藤本「2日間だけ(笑)」

「三日坊主にもならない(笑)」

ぺこ「(笑) お料理は本当にやってないので、頑張りたいなとは思っているんです」

藤本「将来、専業主婦になろうという思いは?」

ぺこ「あります。でも、専業主婦になろうというか、お家にいたい人間なので。だから、そういうふうになれたらいいなとは思います」

玉井「そもそも結婚を決めたきっかけとかってあったんですか?」

ぺこ「決めたのはりゅうちぇるなので、正直私のほうのきっかけはなくて。もう本当に突然プロポーズしてもらって、そのままって感じ」

増井「プロポーズされて、『今じゃない』って思ったりはしなかったですか?」

ぺこ「自分自身がまだ親にも甘えているし、料理もできないし、掃除もできないし……そういう不安はあったんですけど、りゅうちぇるに対しての不安は全然なくて。りゅうちぇるが『ついてきて』って感じでプロポーズしてくれたから、全然『今じゃない』とは思わなかった」

「りゅうちぇるさん、男らしいな」

ぺこ「ああ見えて、男らしい(笑)」

増井「りゅうちぇるさんとセットというか、2人で1つって感じに扱われたりすると思うんですけど、自分はこう見てほしいって思うことはありますか? テレビの視聴者さんでも、ファンの子でも」

ぺこ「なんだろう。多分気付いている方もいると思うんですけど、私は本当にハングリー精神のかけらもないので、それは分かっていてほしいなっていうのはありますね。あんま見ないでくださいって感じなんですよ(笑)。そういうスタンスで生きてるっていうのは、書いておいてほしい」

玉井「りゅうちぇるさんは誰がなんと言おうと我が道を行くって感じだし、それがいいバランスになっているんですね」

藤本「今後やってみたいことはあります?」

ぺこ「なんだろう……本当にありがたいことに、フワッとでも『やれたらいいな』って思っていたことを全部やらせてもらっていて。だから今は本当にそういう欲がないんです」

玉井「私たちは今のテンションのままおばあちゃんになれたらなって思っているんですけど、ぺこさんはどうですか? 何かを発信していくうえで、今のままで行きたいとか、どんどん自分も変わっていきたいとか、今後へのそういう思いはありますか?」

ぺこ「根っこの部分では、変わりたくはないなって思います。でも、変わりたくないから無理やりこのままでいようっていうことじゃなくて、単純にその瞬間瞬間で好きなものを発信できたらなって思う。例えば今だったら、結婚して、いつか子どもが生まれるかもしれないからママらしく生きなきゃと思って黒髪にしたりとか……そういう変わり方は絶対したくないなと思います。でも、例えば映画ですごく好きな黒髪の女の子を見たりしたら、黒髪にするかもしれないし。そのときの自分に合わせて変わっていきたいなって思います」

玉井「自分の好きなことをするのは変わらずっていう感じですね」

ぺこ「そうですね、変わらず」

藤本「ステキ」

玉井「なんか、最初に思ってたより、私たちと似ているなって思いました」

ぺこ「本当ですか?」

玉井「ぺこさんに対して、すごく大きい野望があって、それに向かって自分の好きなことやっている強い女性!っていうイメージを勝手に持ってて。でも、私たちも今やっているライブがすごく好きで、ただ今みたいにライブができればいいっていう思いもあるので、似ているなって」

ぺこ「ステキ! 私は本当に面倒くさがりで、トイレ行くのも面倒くさくて(笑)。だから悩むのも面倒くさいし、考えるのも面倒くさいし、って感じなんです。目標を立てて、その目標にたどり着くまでの悩みとかが本当に面倒くさいんですよ。だから、そのときの流れに身を任せて生きていこうって思っているんです」

「すごい。それでちゃんとできているからすごいよ」

「性格というか、気持ちがアメリカンですよね」

ぺこ「適当なんです(笑)」

増井「じゃあ最後に……いつもこの連載で聞いている共通の質問なんですけど、ぺこさんにとって自分って何ですか? オクヒラテツコさんにとって、ぺこさんとは?」

ぺこ「え、難しい……別に何も変わんない」

玉井「終わった!(笑)」

ぺこ「何も変わんないです(笑)」

玉井「意識も変わらずって感じですか?」

ぺこ「うん、本当に何も変わんないです。本当に。でも生まれ変わっても自分になりたいと思います」

玉井「わ。すてき!」

藤本「すばらしい」

玉井「だからキラキラしてるのかな。今日はお話聞けてすごくうれしかったです」

藤本「ありがとうございます!」

ぺこ「ありがとうございました!」