INTERVIEW FILE 005 竹中夏海 (振付師)
PASSPO☆の黄緑担当・さこてぃこと槙田紗子さんによる「マキタジャーナル」第5弾!取材や文章を書くことに興味のある彼女が、様々なジャンルの一線で活躍する方々にインタビューし、インタビュー力を鍛える企画です!今回のご登場は、PASSPO☆他様々なアイドルの振付を担当し、アイドルダンス業界を牽引する竹中夏海さん!
竹中 「ガキ大将気質だったからみんな私に逆らえないの(笑)。衣装は私のバレエの発表会のおさがりをフィッティングして着させて発表会した(笑)。で、中2のときに演劇部ができたから入って、中3はいなくて中2が私だけ中1が10人いて、私の天下じゃん♡って思って10人の後輩たちに振り付けつけてほぼダンス部にした!(笑)アハハハ!!!」
槙田 「先生強すぎ。」
竹中 「高校は血迷ってボート部に入ったんだけど高2、高3は新体操部とチアダンス部を掛け持ちしてた。」
槙田 「先生の振り付けチア要素が多いですもんね。」
竹中 「そうそう。フォーメーションとかはそこで学んだかも。」
槙田 「PASSPO☆のフォーメーションも先生のおかげで渡り鳥って例えられたりしてますよね。大学でも踊りを学んでましたよね。」
竹中 「うん。総合舞踊科専攻。振付師になりたくて舞踊科に入ったもののなんの振付師になりたいかは決まってなくて、色んなジャンル学べばやりたいこと見つかるかもって思ってたんだけど見つからないまま4年間スルッと卒業しちゃって。でもなんとなくエンターテイメント寄りがいいなとかお客さん巻きこんだのがいいなとは思ってたんだけど、その要素全部含んだのが見つからなくて。自分的にチアが一番近い気はしてたけどお客さんがかけ声するのはラインダンスのときだけだし、なんかしっくりこなくて。って時にBerryz工房にハマって。あ、アイドルあるじゃん。ってなった。」
槙田 「先生の求めてる物全部そろってますもんね。」
竹中 「そうそう。それが2008年くらいで1年後にはぱすぽ☆に会ってるから願望が叶うのが早かったね。」
槙田 「ぱすぽ☆の振付師になるきっかけは私たちが名前もなかったときにアイドルグループ作りますっていうアメブロを社長がやっててそれを見て連絡してくれたんですよね。」
竹中 「私アシスタント向いてないの自分で分かってたから有名な先生につくとかはダメだなって思ってて、小さくても良いから私に振り付けをさせてくれる現場を探そうって思って、オーディションサイト見てアイドルを募集してるところにダメ元で連絡して2個目で返事が返ってきたのがぱすぽ☆(笑)。」
槙田 「これはもう運命としか言いようがないですよね。タイミングから何から何まで引き寄せられたとしか思えない。」
竹中 「そうだね〜。」
槙田 「最初はほんとダンス出来なさすぎてひどかったですよね。なちゅとまこっちゃんが(笑)。」
竹中 「ひどかったね!!(笑)」
槙田 「最近のまこっちゃんのキレやばいですよ。」
竹中 「覚えるの早くなったしね。」
槙田 「担当するアイドルとはどんな関係性でいようとか考えてるんですか?」
竹中 「自然に決まってくるかなー。グループによって全然違うしね。でも夢アドのスタッフさんには竹中先生といえば教え子をうまくいじるって思われてて、PASSPO☆さんにしてきたみたいにブログとかツイッターでガンガンいじっちゃって下さいってリクエストがあったよ(笑)。」
槙田 「え!!でもスタッフさんの気持ち分かるな。先生はネットの活用がうまいです。」
竹中 「わたし多分ほぼツイッターで仕事きてる(笑)。」
槙田 「先生目線でしか見れないアイドルの姿をみてファンは嬉しいんだろうなって思
います。」
竹中 「私が見たいと思った物を載せてる。自分の需要で考えてる(笑)。」
槙田 「アイドルが好きだからこそできますね。アイドルがたくさんいて、新しい子が出てきた分辞めていく子もいて、アイドルとしてのその子じゃなくて1人の女の子として見たときの思いってありますか?」
竹中 「常に思っているのは、いつか辞めたときに振り返って『楽しかった』って思ってほしいっていうのが一番にあって、犠牲にしてるって言い方はしたくないけど、たった一度しかない多感な時期にアイドル業に優先をおいているわけじゃん。ヒャダインさんも同じこといってたんだけど、アイドルとは『教育』と思ってて。一番悲しいのは 『消費』で。アイドルやってる期間よりアイドルやってない期間の方が絶対的に長い訳じゃん。でもアイドルやってる年頃って一番人間が形成される時期だから、そこで事務所側がお金になるからって消費しちゃったらその子アイドルじゃなくなったときどうするのって話よ。そうじゃなくて、あのときすごい辛か ったり怒られたりしたけど今思えばよかったなって思えないと。アイドルのあとにどんな人生歩もうと幸せになってほしいと思ってる。アプガちゃんなんて死ぬほど怒られてるけど間違ったことは何一ついわれてないし、大人になったときにつなげてほしいよね。」
槙田 「良い話だ。私も芸能界入るときに商品として扱われる覚悟をしてたけど、全然そんなことなくて。人としての気持ちや意見を尊重してもらってて、悪いとこじゃないなって思いました。」
竹中 「うんうん。」
槙田 「最後に、これから先どんな仕事をしていきたいか聞かせて下さい。」
竹中 「アイドルというか『アイドル性』のほうがどんどん好きになっちゃって、よく考えると『アイドル性』って街にあふれてる。そもそも私ドーナツにチョコをかけるバイトをしていた頃からドーナツに『アイドル性』をを感じてて、トレーに並んだ12個のドーナツの中でセンター決めてたの(笑)。ちょっとしたほつれが愛しいと思う感覚ってすごく日本的で、みおちゃん(増井みお)が胴長なとこが愛しい!!みたいな(笑)それがアイドルの面白さだと思ってて。アイドル性の高い仏像とか、建造物とか、おつまみとか、おじさんとか、世の中の『アイドル性』を探していきたい!」
竹中 「そう、そう言う考え方の提供(笑)。」
槙田 「面白い!では、こんな感じで(笑)。」
竹中 「はーい!!(笑)ありがとうございました。」
槙田 「ありがとうございました。」