INTERVIEW FILE 010 スミス (映像ディレクター)
PASSPO☆のさこてぃこと槙田紗子さんによる「マキタジャーナル」第10弾!取材や文章を書くことに興味のある彼女が、様々なジャンルの一線で活躍する方々にインタビューし、インタビュー力を鍛える企画です!今回は、大手企業のCMから大物ミュージシャン、アイドルのPVまで、オファーが絶えない超人気映像ディレクター、スミスさんにご登場いただきました。
槙田 「気の迷いなんですね(笑)。スミスさんってそもそもなんでスミスという名前なんですか?」
スミス 「それはNGなんです。」
槙田 「えっ!NGなんですね!(笑)でも日本の方ですよね?」
スミス 「・・・」
槙田 「そこからもうNGなんだ!(笑)そもそも監督さんの仕事というのはどこからどこまでなんですか??」
スミス 「一番幅広いところで言うと、曲をもらってだいたいのイメージを沸かせるのが最初の仕事で、あとは制作部の方がロケ地を探してきてくれたりするんですけど、メンバーの人数が多くて遠くにいけないとか、何時までに撮影を終わらせなきゃいけないとか、衣装は2パターンまでとか、そういう制約の中でどう作っていくか擦り合わせていくのが一番の仕事です。例えばPASSPO☆だったら飛行機がテーマだけど、飛行機で撮るのは難しいから、どうやって飛行機のイメージに近づけるか考えたりしますね。」
槙田 「なるほど。MVに女優さんやモデルさんを起用するときのキャスティングもスミスさんがしているんですか?」
スミス 「あまりに有名な方でなければ僕が選ぶことが多いです。でもドラマの主題歌だからこの人使いましょうとか、今話題のこの人使いましょうっていう場合はレコード会社の人が決めたりします。」
槙田 「なるほど。MVを作るとき、アーティストのカラーと曲のカラーどちらに比重をおいて作りますか?」
スミス 「曲を作る人も、アーティストのカラーを出そうとしてる部分がどこかにあるはずなんですよね。だからその部分を映像に出そうとは思います。あとはファンの人が見たいだろうなというポイントがあると思うので、そこを一番に考えて、現実的にできることをやりたいなって。」
槙田 「ニーズに合わせて作る感じなんですね。」
スミス 「そうですね、でも自分がこれ面白いだろうなって思うことはきっとみんなも面白いと思ってくれるだろうってものもあるじゃないですか。僕も1ファンとしての目線があるから。アイドルの作品をやるときはファンの目線がすごい大事というか。ファンが見たいものを作ろうとは思うけど、かといってニーズに応えてばっかりだとどれも同じになってしまうから、どうやったらファンも見たことのない一面を切り取れるかっていうのを探りながらやってます。」
槙田 「なるほどー。あ、最近振付師になったんですか?!(笑)」
スミス 「はい。打倒竹中(竹中夏海)で。」
槙田 「ダンス踊れるんですか?」
スミス 「いえ全く。」
槙田 「(笑)。映像の一環として動きが思い浮かぶものなんですか?」
スミス 「いままでいろんな振付師の方にも会ってきたし、踊れない人を踊らせなきゃいけないMVもたくさんあったし、踊ると急に面白くなる発想もあって、本格的なダンスはできないですけど、ダンスを単なる変な動きと考えれば自分で考えられることがたくさんあるなと思いました。」
槙田 「確かにそうですね。打倒竹中で頑張ってください!撮影のとき、リップシンクとかはアーティストの腕の見せ所だったりするじゃないですか。そういうときは注文をするタイプですか?それとも本人に任せますか?」
スミス 「あんまり注文しないですね。まずはその人の実力に頼って、それが基準に達してなかったら言いますけどあんまりそういうことはないかな。みんな表現したくて音楽をやっている人だから。」
槙田 「確かにあまり言われなかった気がします(笑)。さっき、監督は人に頼んで出来る職業だとおっしゃってたじゃないですか。完成したものが自分の想像とかけ離れたものにならないようにカメラマンさんなど制作部の方とのコミニケーションが大事になると思うのですが。どうやってうまくやり取りしているのですか?」