INTERVIEW FILE 012 阿久津健太郎 (機長/サウンドプロデューサー)
PASSPO☆のさこてぃこと槙田紗子さんによるインタビュー連載「マキタジャーナル」。取材や文章を書くことに興味のある彼女が、様々なジャンルの一線で活躍する方々にインタビューし、インタビュー力を鍛える企画です。今回のマキタジャーナルは2015年5月13日に下北沢の本屋B&Bにて行われた「マキタジャーナル」公開収録緒模様を抜粋して紹介。PASSPO☆の機長こと阿久津健太郎氏に、ご登場をいただきまきた。2人の絶妙の掛け合いをお楽しみください!
槙田 「何百曲のなかで1曲なんですね。厳しいなぁ。」
阿久津 「そう。それで18歳の時にその曲でソロデビューした。『夢をこの手に』っていうタイトルだったんだけどまぁ全然夢をこの手にできなくて(笑)1年が過ぎた頃に社長に呼び出されて、そろそろクビかなって思って行ったら、『お前の妹からずっとデモテープ送られてきたんだ。』って言われて。」
槙田 「やばい!(笑)」
阿久津 「その当時兄妹でやってるカーペンターズっていうユニットが再来ブームで『妹いい声だから、和製カーペンターズやればいいじゃん!』って言われて(笑)。それ聞いて最初嫌です!って言ったの。今は仲良いけどその当時は妹と一緒に何かやるなんて気持ち悪さしかなくて。」
槙田 「そりゃ家族ですもんね。妹さんは歌手になりたいって元々思っていたんですか?」
阿久津 「妹の方がそう思ってたみたい。」
槙田 「そうなんだ!!」
阿久津 「でもジュノンがあったから自分の方が先に活動してたけど、やっぱりずっとやりたかったらしく社長にコッソリデモテープを送っていた(笑)。本当にやりたかったんだろうね。その時の同じ事務所の安室奈美恵ちゃんの出てるCMの曲を書かせてもらって、その曲が話題になってデビューが決まったの。本当にタイミングがよかった。」
槙田 「妹さんと一緒に活動するのはどんな気持ちでしたか?」
阿久津 「ジャケット撮影とかで目を合わせてくださいとか言われるの!本当にそれが嫌で!お互い若干目線を斜めにしてた(笑)。あと肩に手を置いてくださいって言われても1ミリ浮かせてた(笑)。」
槙田 「えー!そんな嫌なんですか?!」
阿久津 「思春期に妹と目を合わせたり肩触れたりなんて嫌だよ!嫌いとかじゃなくてね。」
槙田 「あぁそうかぁー。最後まで慣れなかったですか?」
阿久津 「そういうのは慣れなかったよ。音楽番組とか出させてもらう時に他の共演者の方の前で『お兄ちゃーん!』とか言うから周りからの視線が痛かった(笑)。今じゃもう『おい健太郎。』なのに!」
槙田 「そういうものですね!(笑)では話題を少し変えて楽曲制作についてお聞きしたいのですが、阿久津さんは曲と歌詞どちらを先に書きますか?」
阿久津 「ほぼ曲からです。最初の頃はギターかピアノでメロディーを全部作ってからアレンジしてたんだけど、今は頭の中でイメージが出来るようになったからいきなりパソコンで打ち込んでるよ。」
槙田 「歌詞は書こう!って思い立った時に書くタイプですか?」
阿久津 「よく作詞家さんで歌詞が舞い降りてきたって言う人いるけどそういうのまったくなくて、普段メモもとらない。天才じゃないから、書くモードになってから考えて考えて何時間か後に書き始めるみたいな。」
槙田 「へぇー!テーマを先に考えるんですよね?」
阿久津 「うん、テーマが一番難しくて時間がかかる。テーマが決まって書き始めてからは6時間って言う自分の中のリミットがあって、結局いつも締め切りの6時間前までテーマを考えてる。ゲームやりながらとかね。いつもデモ送るのギリギリでごめんね。」
槙田 「いやいやいや(笑)。でもゲームしながらテーマを考えるって逆に難しくないですか?!」