INTERVIEW FILE 021 西田一生 (振付師)

槙田 　今日はお忙しいところありがとうございます！私が聞きたいことをたくさんぶつけさせていただきます。よろしくお願いします。

西田　よろしくお願いします！

槙田 　今回西田さんにお声がけさせていただいた理由はですね、私が将来やりたいことを全部やっている方だからです。

西田　おおおお。

槙田 　振付師さんであるということはもちろん、会社を経営されていて、ダンサーさんやアイドルグループを抱えて、スタジオ経営もしている。まさに私がそれをやりたいから今頑張っている。ということを実現されている方なんです。そして単純に西田さんの振り付けがすごく好きで。

西田　やった！

槙田 　恐縮ながら私も西田さんと同じグループを担当させていただいたりもしていて、ずっと一方的にお会いしたいなと思っていたんです。

西田　ダンサーの事務所とかにも興味あるんだ。

槙田 　はい。ゆくゆくはアイドルグループをプロデュースしたくて、そのために今コネを作っています（笑）。

西田　なるほどね。頭いいなぁ。

槙田 　というのもありまして今日は色々お伺いできたらと思います。

西田　是非！

槙田 　まずは、振り付けを始めたきっかけを教えてください。

西田　まず、ダンスを始めたのは中学生のときで、マイケル・ジャクソンのスリラーとかが流行ってた時代なんですよ。日本だと、少年隊、一世風靡セピア、風見しんごさんとかがテレビで楽しいことをいっぱいやってて。そういうのを見てて、踊りたい！ってなった。それで高校生の頃に、ダンスチームを作ってストリートで踊り始めたんですよ。でも、高校生だし最初はものまねショーみたいな、、、色んな人達の振りコピですよね。最近でいうとUNIDOLとか、ああいう感覚です。それを広島の路上で毎週やっていたら、だんだんお客さんが集まるようになってきたんです。そんなに多くはないけど、人だかりがちょっと。いつも見に来てくれる人がいたりね。そうなった時に、オリジナル曲も作っていこうっていう流れになって、振付を始めたんです。だから、最初はものまねショー、振りコピから始まって、やっているうちにいろんなところにダンスチームで呼ばれるようになって、広島の町のお祭りとかね、高校生ながらにギャラもらったりしたら嬉しいじゃないですか。
　そういうのが楽しくてやっているうちに、今度は東京進出しようみたいな話になって、そのタイミングでチームのリーダーが、ソニーレコードのオーディションがあるから応募しない？って言ってきて。歌手のオーディションなんだけど、パフォーマンスもチェックしますよみたいな。それをチームで受けたら落ちて。落ちたんだけど、自分はリーダー格で振付とかしてたから、その後ソニーのプロデューサーさんに「東京に来ないか。」って単独で声を掛けていただいたんです。チームとしては残念だったんだけど、要はレコード会社の中に振付の先生が何人かいたり、タレントさんを育成したり、コンサートを作るセクションがあって、その先生たちのところに弟子で入っちゃえばどうかっていう提案をしてくれて。

槙田 　ソニーにそういうセクションがあるんですね。

西田　そうそう。今はあるのかわからないけど、そこに下っ端で入らせていただきました。最初はラジカセ係ですよね。曲出してって言われたら再生して、サビ出してって言われたら巻き戻してみたいな。みんなそういうところからスタートするんだけど、そこで初めて人に習うっていうか、プロの教育を受けた。それまで路上とか、独学でやってきてたから、ダンススタジオにお月謝を払ってスタジオに通ったことが１回もないの。

槙田 　え〜！そうなんですか！？

西田　路上でものまねから始まって、そのままレコード会社に入って、プロの方たちの助手に入ったっていう感じですね。
　何人か振付師さんがいて、その中の1人がパパイヤ鈴木さんで、仲良くさせていただきました。パパイヤさんにいっぱいお世話になって育ててもらったっていうか、20代の飯が食えない時代は、いっぱいくっついてましたね。だから、自分の振付はやっぱり師匠であるパパイヤさんにすごく影響を受けてるとは思います。パパイヤさんの振り付けはやっぱりキャッチーだし、分かりやすいし、そういうの作りたいなと思ってた。

槙田 　まるでドラマみたいなストーリーですね。

西田　面白いでしょ。

槙田 　いきなりレコード会社の人に。

西田　でも、ちょっと変な振りを作ってはいたから、面白がってくれたんだと思う。それから、振付業やろうと自分で会社立ち上げたりとかして。