クイック・ジャパン vol.98 のコンテンツ
98号紹介「つんく♂」
2011.9.29
アーティストとして複雑な内面を吐露するよりも、きまじめさと努力によって歌と踊りを身につけていく成長のリアリティ。ライブ活動を頻繁に行い、ファンとの交流を大切にする運営方針。そしてネットでのファン活動の盛況。手法の違いこそあれ、いまや次々にブレイクしていく新人アイドルたちは、みんなそうした路線を忠実に採り入れている。そして、そのすべての元祖となったのがモーニング娘。であり、そのプロデューサー・つんく♂だ。「マックス5万枚では意味がない」「K-POPに対抗しないといけない」と言う彼は、すでに単なるアイドルプロデューサーとは違う何かを見ている。芸能界やテレビメディア的なビッグビジネスとファンの期待に応えること、そして斜陽の音楽産業を生きていくこと。そのすべてに希望を抱いて、つんく♂は新しい音楽を作り続けていく。(文・さやわか)