本書への反響

五十音順、敬称略

じゃ、この部屋の入口に時限爆弾を置いていきますので、お気をつけて。
例えるなら、そんな調子の冒頭1ベージ目。読みすすめれば刻一刻と、不穏な予感がじゅくじゅく胸の内側に涌いてくる。
物語も半ばにして、悪魔と目があってしまうことだろう。件の爆弾は爆発してしまったことだろう。しかし読者としては、この変則NTRの焼け跡に、我らが貧弱な主人公がどんな一歩を踏み出すのか、固唾を飲んで見つめ続けるしかない。真摯な眼差しで。あるいは、とびきりの卑しい眼差しで。

足立守正(マンガ愛好家)

美しい母に抱く感情は歪な愛なのか、それとも性的倒錯なのか。
読んでいて足元が覚束なくなる感覚とは裏腹に、ページを繰るスピードは上がっていくショッキングな作品!! 要注意!!

麻野昌三(わんだ~らんどなんば店 店長)

久々にまんが読んで興奮しました!!
このまんがが好きだって大声ではいえない、こっそり読みたい背徳感がかえって気持ちをもりあげるからたまらないです!!

阿部美澄里(谷島屋書店ららぽーと磐田店 コミック担当)

母親のレイプ現場を見てしまったという衝撃的な場面から始まり、出だしからインパクトの強い作品になっていると思います。
今現在多い、少し冷めた感じの高校生(主人公)がこれからどのような事件を起こしていくのか、この先がとても楽しみで妄想が膨らみます。
続きが読みたいと思わせるような展開の早さがまた良いと思います。

五十嵐久子(有隣堂西口コミック王国)

胸糞だけど、すごい。生肉ぶつけられたみたいな感じ。これは売れる。

池本美和(オリオン書房ノルテ店商品部 MD/コミック・雑誌)

かなりの衝撃的内容でしたが、思春期にはありえるトラウマと近親者への愛憎でもあるかと。手に汗をにぎりつつ、ドキドキしながらも読み止められない作品だと思います。皆様には、敬遠せずに読んで欲しいです。

石川敦(山下書店本部 部長)

怖い物語です。
主人公の正文は、性的トラウマを抱えているため、母親しか性の対象にできない。しかも、母親も幼馴染さえも守ることも出来ない情けなさ。
しかしそんな正文の姿のどこかに、見つけてしまう自分自身との共通点。本当に怖いのは、クラスメイトの河野の悪意なんかより、そこなのかも。

石田充(書楽阿佐ヶ谷店 コミック担当)

何だろう、この真夏の暑苦しさのような空気感。人間ってやっぱりこういう所がありますよね。

石原聖(ジュンク堂書店大阪本店)

生々しさ5割増し!! 痛々しさ10割増し!!
ゴトウユキコの描く性(エロス)に人間の暗部をブチ込むとこうなるのか!! 今までの作品が明るいエロだったんだーと思い知りました(あんなにエグいのに)。

井出麻悠美(かもめブックス)

下巻に向けてこの後の展開がすごく気になりますが、「みんなサホがキレイだからいけないんだよ」と終始、心の中で叫びながら読ませていただきました。

江田幸雄(山下書店渋谷南口店 副店長)

読んでいてつらくなりました。河野が呪われることを願うばかりです。登場人物が全員歪んでいるので、どう収拾がつくのか(つかないのか?)気になって、つらいけど最後まで読んでしまいました。どうか河野以外が救われますように。

江本ちひろ(ジュンク堂書店 福岡店)

『R-中学生』以上の衝撃!
日常にひそむ生々しい闇の暗さに背筋がゾッとした。ゴトウユキコを越えるのはやはりゴトウユキコだけだと確信した。

太田和成(あゆみBooks五反田店 コミック担当)

欲望というものは、かくも容易く人の心を踏みにじるのか――。
他人への侮蔑、肉親への歪んだ欲。
人間の業というものの深さと恐さを思い知らされました。誰もが読むべき一冊!

大塚あゆみ(三省堂書店神保町本店 係長)

最高のコミック。

大塚悠一郎(株式会社トーハン一般書PBグループ)

8mmフィルム映画を見終えたかのような読後感。ギリギリふみとどまっていた、主人公の歪んだ母への感情はいったいどこへ向かうのか? 早く最後をみとどけたい!

岡田卓哉(三洋堂書店 コミックバイヤー)

河野くんが、最初の登場から、何か不安にさせる存在で、ずっと読み続けていても、不安がずっと消えなくて、心がざわざわしていました。苦手な子だな…と思っていました。結果……でしたが。
三吉さんの気持ちが、何だか分かる様な気もするのですが、どうにも痛々しくて、見ていてソワソワします。この先、どうなるのか、今、ものすごく気になっています。

桶谷佳代(有隣堂町田モディ店)

どうしてこんなに男を描くのがうまいのか。
鬱屈と悪意と性欲とがひたすら静かにつのっていくのが恐くてエロくて。
途中で読むのをやめたくなるけど続きが読みたくて仕方ない。

押見修造(漫画家)

思春期の少年たちの焦燥と鬱屈した思いが澱のように少しずつたまっていくにつれ、読んでいるこちらも息苦しくなっていくのに止められない。

小田真弓(アニメガ新宿マルイアネックス店)

怖い。ページをめくるほどに背後に漂う得体の知れないどす黒い空気に呑まれそうになる。彼が、彼女が、何を考えているのか。上辺の平穏な日常、その裏から滲み出る感情の渦が怖い。

小田陽子(精文館書店 書籍バイヤー)

捨てることができない記憶と抱え込むしかない感情。果たしてその行き着く場所は?
既に確立したと思われたゴトウユキコの世界は見えぬところでまだまだ広がり続けている。

小野昌郁(大垣書店イオンモールKYOTO店 コミック担当)

この巻のラストは衝撃的、読んでいて正直吐くかと思った。だけど、読むのをやめることはできなかったし、1コマ1コマに釘付けになった。主人公もその周りの人々も何かが狂っている。一度、歪んでしまったものはずっとそのままなのか? 救いはあるのか、ないのか? 話の続きが気になる。

勝間準(MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店)

悶絶必至! 全てのDT少年が悶々と抱える屈折した感情がここにある!

加藤鉄也(ヴィレッジヴァンガード+PLUS)

ひとつひとつの会話、仕草がとても生々しく、どんどんその世界に引き込まれていく感覚をおぼえました。

河井有吾(ヴィレッジヴァンガード+PLUS)

実はみんな、この物語にでてくる登場人物誰か一人には共感できるんじゃないかな……認めたくないけど!!

久保春花(紀伊國屋書店阪急32番街コミックハウス)

頭がくらくらしました
いい意味で期待を裏切られました、ありがとうございます
儚くてエグい素敵な作品だと思いましたっ
女の子の体の厚みがすばらしいです
ゴトウユキコさんの絵の表現力がぐーーーーーーーん!!!と、あがってる気がします(←読者目線ですいませんー、、、)
全体的に台詞も多くないので、さらっと読めるページ数だと思うのですが、うーん、ぜんぜん進みませんでした、読みながらドキドキしたり鬱感半端なかったり忙しかったです
おもしろかったです◎

後藤まりこ(ミュージシャン)

読んでいて急に淋しくなって彼女に抱きしめてもらった……安心した。冬に読んだ夏の物語、じっどり汗をかき、ごくっと生唾をのんだ。母で息子、女で男、あたりまえの状況でありえない事件がおこる。

小林真之助(ヴィレッジヴァンガード+PLUS)

さいあくな気分になった。それがいい意味の感想になるだなんて不思議だけど、「さいあくな気分」になった。生きている、彼・彼女らはあきらかに、生きていて、息をする胸の動きが見える気がする、そんな絵が、ページが進んでいく。草の臭いがする、自転車の車輪の音、京子の笑い声が聞こえそうだった。リアルに時間が紙に焼き付けられているからこそ、その展開に、彼女達がであう「現実」に、さいあくの気分になった。虚構のままでいてほしかったよ。

最果タヒ(詩人)

冬のくもり空みたいに渇いて澄んだ透明感。血しぶきなんかは出ないけどこういうストーリーこそ「グロテスク」という言葉がピッタリだと思った。文学の香りもしつつちゃんとエロいです。好き!!

佐久間栞(ヴィレッジヴァンガード下北沢店)

近年、10代の性的衝動を扱う漫画が増えてきましたが、『水色の部屋』は私が拝見した漫画の中でもかなり上位の「エグさ」でした。決して悪い意味ではなくて、どこまでこの「エグさ」が続くのかという期待で早く下巻が読みたくなります。
相変わらず、ゴトウ氏の描く女性はとてもカワイらしく、謎めいた透明感を持つ女性で大変魅力的です。最後までお付き合いしたい作品です。

志村一太朗(ヴィレッジヴァンガード横浜ルミネ店)

アソコと心臓を同時に握られた気がした
切ないエロス 悲しいエロス 恐怖のエロス 静かなエロス
さまざまなエロスの彼方の その向こう側に
何があるかを知ってる数少ない天才
ゴトウユキコの
最高傑作

ジョニー大蔵大臣(水中、それは苦しい)

夏の夜のカンジとか秋の空の高いカンジとかその場その場の空気感がとても伝わってきます。こうゆうマンガを描きたいです。

真造圭伍(漫画家)

ねっとりとした、暑くて気だるい雰囲気を読むだけで感じ取れる作品でした。続きを早く読んですっきりしたい。でも、すっきりできる続きなのかも気になります。

須田麻美子(株式会社すばる多田屋千葉中央店)

色んなモヤモヤがモヤモヤしすぎて、急に飛び出して、真夜中の校庭で大声を出したくなりました。
トラウマや思春期特有の出来事や恥ずかしさ、男女関係とすぐに答えを出すことができない事がいっぱいで、良い意味でモヤモヤが止まりませんでした。続きがはやく読みたい!!

関妃弥子(MARUZEN博多店 コミック担当)

今年読んだマンガの中で一番心がざらつきました!

竹城英樹(ブックファースト梅田2階店)

最初のページから衝撃をガツーンと受けた感じでした。問題作と言えるかもしれないけれど、このゆがんだ思春期を非常にうまく描いていると引き込まれていきました。
エロさも際立ちますが、思春期の心情が良く描かれているので続きが非常に気になります!!
気になるけど、どうなるのかこわくて読めないかも……(笑)

近西良昌(三省堂書店海老名店)

なってこった、なにもかも。
生温かいアリ地獄にじわじわ落とされて、呼吸をするのが苦しくなる。
青臭い青春の話かと思ったら底なし沼みたいにまっ黒な話だった。

辻本庸子(ジュンク堂書店千日前店 コミック担当)

衝撃の青春でした…!!!
屈折した少年と少女と母親の関係は一体何処に向かうのか…!? 終焉を見るのが怖い気持ち半分、もっと彼らの闇を見たい気持ちが半分…。色んな意味でドキドキが止まりません!!

内藤沙織(TSUTAYA佐鳴台店 コミック補助)

出だしの1ページ目、いや一言目から酷すぎる! 惨すぎる! そして3ページ目で最悪になる。17才男子にとっては、身の回りで起きて欲しくない出来事ワーストワンかも。
そんな冒頭の鬱スタートから、主人公である正文の悶々とした日々を描かれてるが、ちょいちょい挟まるエロスが屈折してて、童貞感覚揺さぶられる。
上巻ラスト直前の息つく間のない鬱展開に今後の救いが全く見当たらないまま上巻終了!こんなひっぱり方されたら続きが気になって、思わず夢精しちゃいそうです。
笑いを削ぎ落としたゴトウユキコの新境地はちょっぴり胃がムカムカするくらい読ませるな。

中薗豊(ヴィレッジヴァンガードイオン越谷レイクタウン店)

ゴトウユキコ先生だから描けるエロさ、主人公の屈折した性、そうなってしまった原因。それがまた目の前で起こってしまう時、主人公はどうするのか? 気になる終わり方、早く下巻を出してください。

中村哲彰(ブックエキスプレスディラ西船橋店)

ただでさえ危うい雰囲気の日常が、一人の男によってなし崩し的に変わっていく。悪夢的な生々しさを持った画が、読み進めるごとに不安な気持ちを呼び起こす、怪作です。

中目太郎(天牛堺書店光明池店)

のっけから心臓をわしづかみされたようなインパクト、そのままゾワゾワした気持ちがラストまで続きました。なんとも言えない言葉にしづらいモヤモヤした新感覚……びっくりです。エンディングがものすごく気になる1冊。

西岡信五(あゆみBooks高円寺店副店長)

マザコンでNTRな正文君が心配です。久しぶりに「登場人物全員が不幸になれ~♪」と思いながら読みました。自分の中のゲスい部分がチクチクしてます。BAD END超希望!!

野村不二人(清風堂書店 副店長)

絵・ストーリー全体に流れる懐古な雰囲気が、一昔前の官能劇画を彷彿させます。頽廃的で淫靡な感覚は最近の漫画ではあまり表現されていない分野ですね。ただ、ダメなことほど強く惹かれてしまう。そういう人の心理というのは、いつも一緒ということでしょうか?
なんか、目が離せなくなります。この漫画で、自分の中にあるマイナスの感情ととことん付き合ってみるのも面白いと感じました。

橋本直樹(くまざわ書店本部営業推進部)

何とも衝撃的な始まり!! 思春期の不安定な時期にこんな事件が起こるなんて!! ドキドキヒヤヒヤしながら読み進めていきました。
でも続きが気になって仕方がないです。是非、女性の方に手に取ってほしいです。「正文」「サホ」「京子」「河野君」どうかみんなが幸せになれる結末を願います。

平田智津子(旭屋書店なんばCITY店 コミック担当)

狂気と愛情に揺らぐ思春期の主人公が、屈折した感情を抱く過去の出来事があったにもかかわらず、一定の距離を母親との間に保つことで自制していることに驚きです。

平野友城(TSUTAYA佐鳴台店)

ゴトウユキコ先生の絵にはリアルな重みがある。故に展開に心えぐられる。しかし、えぐられるとわかっていてもページをめくってしまう。それがゴトウユキコ先生の魅力。

福丸泰幸(喜久屋書店漫画館京都店 店長)

読むだけなのに背徳感がものすごいです。成人していますが、隠れて読みたくなるコミック!! ただ漫画を読んでいるだけなのに、見てはいけない物を見てしまっている感覚が、さすがゴトウ先生だなぁと思います。

福本朋美(ジュンク堂書店大阪本店)

読まなければ良かった。生々しい。嫌悪感。見たくない。目をそらしたいのに途中で読むのをやめられない。

古瀬あゆみ(ダイワハイテックス)

日常生活をごく普通にすごしている日々で誰にでも起こりうる事件であろう。

古谷洋子(紀伊國屋書店新宿本店)

けしからん内容すぎて、理屈も倫理もぶっ飛んでしまった。
読んでる自分はこの漫画で起きていることを止められなくて、
まーちゃんと一緒に障子越しに覗いてるような…背徳的な…
なんだこの気分…もう読むのやめよう…。下巻はまだですか!

松居大悟(ゴジゲン主宰/映画監督)

好きってどうしてこんなにもこんなにも、気持ち悪いんだろう!!

三浦直之(劇団「ロロ」主宰)

フェロモンをマンガから出すとは…! 薄っぺらいエロマンガがはだしで逃げだすエロスと狂気がこのマンガにはある!

宮川元良(恵文社バンビオ店 店長)

第1話の衝撃的なシーンは読み進めている間も脳裏に焼きついて離れません。何が起きたのか、どうしてこんなことになったのか、気になってしまい、ページをめくる動きも早くなりました。
そして第12話、目を疑いたくなる場面に怖くて身震いしました。でもこの作品の本当の怖さは読んでいるうちに物語にすっかり魅了されていたことです。

八重田幸子(丸善丸の内本店 コミック担当)

昭和の日本映画みたいでせつなくてエロくてよいです。僕には描けません。

山本直樹(漫画家)

読み始めると目が離せず、一気に読んでしまいました。
哀しくて切なく、エロいです。

山本祐士(Wonder Goo MDチーム チームリーダー)

思春期の不完全さを描いたゴトウユキコの『水色の部屋』。その歪みから四方に放たれるうしろめたさと欲望のほの暗さに心臓ズキズキ。しばらくは平常心に戻れませんよ!

山脇麻生(ライター/編集者)