第1章は、アート界でたぶんいちばん有名なアンディ・ウォーホルのデビュー・ストーリーから始めて、彼とつながりがあったニコやパティ・スミスのこと、そしてニューヨークが発祥とも言われるストリート写真について、ウィリアム・クラインから語り起こしています。
本書へのコメント
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鞄に入れて持ち歩いて、
ふとしたときにページを開いて、
少しずつ拾い読みするのに
とても似合う本
〔中略〕
読んでいくうちにラジオを聴くのにも似た
ここちよい語り口に導かれていく……
これは意外に希有な体験なのではないかしらん。
手になじむ装幀や、図版に「作品」ではなく
作品集が使われているところもチャーミング
〔中略〕
背伸びして、アートに触れたい、感じたい。
久しぶりにそんな気持ちになりました。幸恵子さん(HMV&BOOKS TOKYO)
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「アートの入り口」とありますが、
いわゆる教科書的な雰囲気はまるでなく、読み物として楽しめます。
河内さんの経験というフィルターを通して解説されているので、
まるで自分自身がその場で現場を目の当たりにしているよう。
アメリカのアートシーンが
一番熱かった時代を追体験できる
すばらしい一冊です。安藤夏樹さん(日経BP社 MOMENTUM)
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作家ごとにぼんやりとしか知らなかった、
彼らのルーツがピピピッとつながって、点が線になって、
さらに映画、音楽、写真、と文化を横断することで
面になっていくことを楽しみながら読んでいます。
こういう風にアートのこと、
カルチャーのこと、
世界のことを知る方法があったのか!
と感動です。鈴木美波さん(SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS)
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読みはじめてから一気に読み切ってしまいたくなるくらい
面白く読ませていただきました。
〔中略〕
それぞれのアーティスト同士がどう
(個人的つながり/ムーブメントのつながり/作風/地域性/時代性)
つながっているのか、
というのが面白い点の一つでした。中島佑介さん(POST/limArt Co., ltd)
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アートを感じるのが必ずしも作品や写真集そのものでなく、
路上や街の体験があって、
それをアート作品や写真集で見たときに、
はっとしたりする瞬間。
その体験を今度は、『アートの入口』を読んでみて
その取り上げ方やセンスに
再びはっとする瞬間。
そんな瞬間にあちこちで出会えています。加藤正樹さん(代官山 蔦屋書店
アートコンシェルジュ) -
個人的な体験談からシームレスに美術家の話、
作品の論考など書き手としてもはや職人の域です。
〔中略〕
シンプルに書かれているようで、タカさんのように
アートから写真から映画から音楽からを
縦横無尽に行き来するさまは
実は専門家には真似できないこと です。持田剛さん(BOOKMARC)
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図版の入れ方も
カウンター・スペースが効いていて
美しい書籍
になってますね。
あと、図版への注釈が同一ページにあるのが嬉しい!草野象さん(オン・サンデーズ)
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作品がこんなにも人の生活に分かち難く結びついているということに、
気持ちが高揚しました。
個々の作品や作家にまつわる
エピソードも楽しく、
知らなかった作家のことも発見できて、
玉手箱のような本です。鈴木綾子さん(NADiff)
著者による各章解説
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第1章
ニューヨーク、ニューヨーク
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第2章
静かに消えゆくストアフロント
第2章は、ウォーホルの「ゼロからのスタート」とリンクするように、絵描きの卵としてブルックリンで過ごしたぼく自身の体験、そして消えゆく古き良きニューヨークのこと、そんなすばらしき時代を撮っていた写真家たちのことを語っています。
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第3章
ニューヨーク・スクールの始まり
第3章は、アメリカで生まれた最初で最高クラスの絵画ムーブメントであり、アメリカのアートといったらこれ!といわれる通称「ニューヨーク・スクール」について、賞賛と憧れを抱きながら書き綴ってみました。
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第4章
WEST COAST ART & NEW YORK ART
第4章は、ニューヨークからいったん離れて西海岸のアーティストのこと、続く後半部では、ぼくがリアルに体験したニューヨークの80年代、あの時代を席巻したラジカルな現代アートのことを存分に書きました。
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第5章
パーソナルな視点を持った写真家たち
最終章(第5章)では、アメリカン・フォトグラフスについて、個性豊かな30人の写真家を通じて、「好きなものは好き!」というスタンスでたっぷり述べてみました。とくに、最後に登場する3人の写真家は、生前まったくその存在も作品も知られることがなく、没後有名になり、センセーションを巻き起こした写真家たちです。
著者について
河内タカ(かわち・たか)
1960年生まれ。高校卒業後サンフランシスコのアートカレッジへ留学。卒業後、ニューヨークに拠点を移し、現代アートや写真のキュレーションや写真集の編集を数多く手がける。2011年に帰国、同年4月より株式会社アマナが創設したフォトコレクションのチーフディレクターに就任し、日本人作家に限定した550点にも及ぶ写真作品を収集。90年代後半より現在まで、アートや写真に関する執筆活動も行ない、Facebookでアートにまつわるエッセイを日々発信中。
イベント
続々開催予定! 随時情報更新中です。
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2016.4.28
対談 @青山ブックセンター 本店
『アートの入り口』刊行記念 河内タカさん×岡本仁さん トークショーVol.2好評につき、再び、著者と岡本仁さん(元『relax』編集長)によるトークショーが開催されます。
[詳細]青山ブックセンター -
2016.4.24
Talk @BOOK MARÜTE
河内タカ『アートの入り口』出版記念トークイベント・瀬戸内国際写真祭2016香川県高松市のBOOK MARÜTEにてトークイベントを開催します。
[詳細]BOOK MARÜTE Facebookページ -
2016.4.23
Talk @梅田 蔦屋書店
河内タカの「アメリカで暮らして、アートがわかった、と思った瞬間」梅田 蔦屋書店にてトークショーを開催します。
[詳細]梅田 蔦屋書店 -
2016.4.22
Talk @京都岡崎 蔦屋書店
河内タカさん「アメリカのアートと写真を語る夕べ」京都岡崎 蔦屋書店にてトークショーを開催します。
[詳細]京都岡崎 蔦屋書店 -
2016.4.21
Talk @SBI Auction
SBIアートオークションセミナー「アートの見方、楽しみ方」Terratoria(テラトリア)のオークション下見会場にて、著者によるセミナーを開催します。入場無料、事前申し込み不要です。
[詳細]SBIアートオークション -
2016.3.25
対談 @HMV & Books
『アートの入り口』刊行記念 河内タカさん×岡本仁さん トークショー渋谷のHMV&BOOKS TOKYOで、著者と、元『relax』編集長・岡本仁さんによるトークショーが開催されます。
アメリカのアートはポップアートだけではない。
──ぼくらの好きな抽象画家や写真家たち──
[詳細]ローチケHMV -
2016.3.19 & 21 & 26
Talk @POST
河内タカ 『アートの入り口』3回連続講義定期的に全書籍が入れ代わる恵比寿のブックストアPOSTにて、河内タカによる連続講義を開催します。
[日程]
第1回「ニューヨーク、ニューヨーク」:3/19(土)
第2回「アメリカンアート」 :3/21(月祝)
第3回「モダンフォトグラフィー」 :3/26(土)
[詳細]POST -
2016.3.13
Talk @SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS
河内タカの“Early Sunday Morning” -
2016.3.11
Talk @NADiff a/p/a/r/t
徒然なるままに、ラジオのように、アメリカのアートを語る夕べ -
2016.3.5
Talk @SUNDAY
河内タカ トークイベント 第59回 1st Saturday Salon(1SS) -
2016.3.4
Talk @Kana Kawanishi Gallery
河内タカによる、コンセプチュアル・アート入門 -
2016.2.27
Launch Party @SUNDAY
河内タカ『アートの入り口』出版記念パーティー -
2016.2.26
Talk @代官山 蔦屋書店
河内タカの「アメリカで暮らして、アートがわかった、と思った瞬間」 -
2016.2.18
Signing Party @BOOKMARC
『アートの入り口』出版記念パーティー
著者からのコメント
『アートの入り口──美しいもの、世界の歩き方[アメリカ編]』は、2011年からぼくが毎朝欠かすことなく、約5年間にわたってFacebookに投稿してきた文章から成り立っています。ただし、すべて見直し、徹底的に書き直し、テーマ別に並べ替え、新たに1冊の本としての構成を考えて編んだものです。
ぼくのFacebookでは、基本、自分が昔から好きなアーティストや写真家や建築家のことを毎日一人ずつピックアップして紹介してきたのですが、ほぼ毎日のように書いていると、その前後の関係や対比が面白くなり、数年後には次第に数珠つながりのような展開になっていきました。
本にするにあたって、前後の関係にいろいろな含みを持たせました。何度も読んでもらえるような工夫を随所に施しています。
とにかく、手に取ってもらえればおわかりいただけると思うのですが、いつでも・どこからでも読めるようなカジュアルな本であり、368ページもあるのですが、いつのまにか読んでしまったけれど、でもまた最初から読んでみたい、クセになる、といった感想が寄せられるといいな、と思っています。
河内タカ
Taka Kawachi