連載について
『帝国の復興と啓蒙の未来』(太田出版)の出版記念を兼ねまして、
最近のイスラーム世界の情勢について少しお話しさせていただきます。
私の本としては珍しく、タイトルには「イスラーム」が入っていません。といっても、
もちろんイスラームにふれていないわけではありません。
イスラームが対象というより、
イスラームの側から見た歴史や文明のありかたを論じています。
当然、とても広い範囲の歴史を扱いますので、
仮説にもとづいて踏み込んで書いたところもあります。
まちがっていたら、そのことを検証してほしいので、反論を期待しています。
文=中田考 イラスト=山下航
連載一覧
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第2回2018.8.31
未来の宗教はどうなるのか? これから世界はどうなるのか?
2017年10月4日、東京渋谷のロフト9にて、「未来の宗教はどうなるのか? これから世界はどうなるのか? イスラーム、ムスリム、宗教、どんな疑問にもお答えします!」というイベントが開催された。出演は、中田考(イスラーム法学者)さんと島田裕巳(宗教学者)さん。イスラーム法学では世界的権威である中田考さん(同志社大学客員教授)。世界では5人に1人がムスリムであるのに、日本では数少ないムスリムであるが故か毀誉褒貶にさらされているが、いったい彼らが… 続きを読む≫
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第1回2017.9.1
どうなる「イスラーム国」消滅後の世界?
タイトルに「啓蒙」という言葉が使われていますが、啓蒙というのはイスラームの基本的な世界観です。啓蒙にあたる英語は enlightenment、つまり「光で照らす」という意味ですが、クルアーンでも、啓蒙は「光」の比喩で語られています。人々を闇から光のなかへ導き出す。つまり、イスラームは啓蒙の教えです。ここでひとつ断っておきたいのですが、イスラームは、預言者ムハンマドが創始した宗教だと考えられがちですが、イスラームの立場からすればそうではありません… 続きを読む≫
書籍案内
読み終わったとき、
もっとも危険な世界史が見えてくる。
「文明再編」の時代、
イスラームの側からしか見えない歴史を
解き明かし未来を予見する。
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『帝国の復興と啓蒙の未来』
著: 中田考
カバー写真: 伊丹豪
発売: 2017年7月18日
価格: 2,750円(本体2,500円+税)
ISBN: 978-4-7783-1585-6
*全国書店&通販サイトで好評発売中
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『クルアーンを読む カリフとキリスト』
著: 中田考、橋爪大三郎
発売: 2015年12月8日
価格: 2,200円(本体2,000円+税)
ISBN: 978-4-7783-1498-9
*全国書店&通販サイトで好評発売中
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『私はなぜイスラーム教徒になったのか』
著: 中田考
発売: 2015年5月19日
価格: 1,540円(本体1,400円+税)
ISBN: 978-4-7783-1446-0
*全国書店&通販サイトで好評発売中
お知らせ
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- 2018.8.31
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連載第2回「どうなる「イスラーム国」消滅後の世界?」を公開しました。
今回から「Ohta Collective」で連載してまいります。
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2017.10.4
中田考×宗教学者・島田裕巳トークイベント
「イスラーム、ムスリム、宗教、どんな疑問にもお答えします!」 -
イベントは終了しました。沢山のご参加ありがとうございました。
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2017.10.4
中田考×宗教学者・島田裕巳トークイベント
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- 2017.9.1
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連載第1回「どうなる「イスラーム国」消滅後の世界?」を公開しました。
プロフィール
中田考(なかた・こう)
一九六〇年生まれ。同志社大学客員教授。一神教学際研究センター客員フェロー。八三年イスラーム入信。ムスリム名ハサン。灘中学校、灘高等学校卒。早稲田大学政治経済学部中退。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。カイロ大学大学院哲学科博士課程修了(哲学博士)。クルアーン釈義免状取得、ハナフィー派法学修学免状取得、在サウジアラビア日本国大使館専門調査員、山口大学教育学部助教授、同志社大学神学部教授、日本ムスリム教会理事などを歴任。著書に『イスラームのロジック』(講談社)、『イスラーム法の存立構造』(ナカニシヤ出版)、『イスラーム 生と死と聖戦』(集英社)、『カリフ制再興』(書肆心水)。監修書に『日亜対訳クルアーン』(作品社)。
撮影=野口博
お問い合わせ
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