ロンドン中心部ハムステッドのVAPE専門店『Vape Emporium』は2013年の開業以来、地元で急速に話題になった人気店だ。店はVAPE愛好家、アマール・エルザヤー氏とアンディ・ローガン氏（ともに35歳）の共同経営である。

アマール氏は広告会社の重役ポストを務めた後にオリンピック競技場の建設現場に転職し、アンディ氏はテレビ局で働いていたという、両者とも珍しい経歴の持ち主。もともと喫煙者ではなかったアマール氏が建設現場で働き始めたとき、現場では誰もが喫煙者だったという。「吸わないのは僕くらいのもので、なんとなく肩身が狭くなっちゃって」と周囲に合わせる形でタバコを始めるも、しっくりこなかったそうだ。

そんなとき、同僚のひとりがVAPEを吸っているのを見かけ、「それ何？ 試してもいい!?」と吸ってみたところ「感動した」のだという。もともと自分でビジネスを始めたかったが何をすればいいのか迷っていたそうで、VAPEに出会って「これだ！ とピンときたんだよ」と語るアマール氏。そんなこんなで、長年の友人であるアンディを誘い共同出資で店を始めたというわけだ。

ニコチンはあるが（※）、有害な物質は無し。好きなフレーバーのカートリッジを無数のチョイスから選べるだけでなく、デバイスや周辺機器のデザインや機能も幅広いのが魅力のVAPE。『Vape Emporium』では比較的手軽なものから超高級のデバイスまで扱っており（シルバー製やダイヤを散りばめたものも！）、店の雰囲気も高級ラウンジとアムステルダムのコーヒーショップを合わせたような雰囲気で居心地がよさそうだ。

（※日本国内ではニコチン入りリキッドの販売は禁止されており、個人での使用に限り、海外から規定内の量の輸入のみ許可されている）

自ら店頭に立つアンディ氏は「お客さんもみんな元喫煙者だったりするから、自然と共通の会話から身の上話になったりしてね（笑）。お店の雰囲気も評判いいんじゃないかな」とリラックスしている。アマール氏も「始めて吸ったとき、これは来るぞ！ って思ったんだ。」と、今のビジネスに手応えを感じている様子だ。お店は反響も上々で、2号店も近日開店予定だという。