atプラス(あっとぷらす)
価格 |
1,540円 |
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判型 |
A5判変型 |
ページ数 |
160ページ |
ISBNコード |
9784778311834 |
2009.8.4 |
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電子版発売 |
2014.5.30- |
編集部より
【特集】資本主義の限界と経済学の限界
書籍の説明
◆お知らせ
2009年8月5日、太田出版より「思想と活動」をテーマにした雑誌『atプラス』が創刊されます。
事象を原理的思考と歴史性から読み解く「思想」と、多様な人びとの協同から生み出される「活動」に焦点をあてます。皮相的な分析とは一線を画し、「モノゴトを根本的にとらえなおす」ことを基本に若い書き手を加え、活発に問題提起を行っていきます。
◆創刊の経緯
太田出版では『atプラス』に先立って、『at』を発売していました。
『at』はオルター・トレード・ジャパンが発行体となり太田出版が発売を担当してきたものですが、その契約が終了するに伴い、太田出版が新しく発行元となり内容も一新、新創刊として『atプラス』を出版することになりました。
◆『atプラス 01』目次
【特集 資本主義の限界と経済学の限界】
○第2次世界大戦以降初めて、今年の世界経済は成長率がマイナスを記録することが確実視されている。昨年9月のリーマンショックで世界金融が凍りつき、各国政府はかつてない財政金融政策によって企業救済の資金供給をおこない、経済のフリーフォール(自由落下)に歯止めがかかったとの見方もある。しかし、先進諸国の失業率はこの先増大が見込まれ、労働者の平均所得も減少傾向を脱せないだろう。世界経済の縮小は今年だけで済むのだろうか。
○世界史上初めて11年間を越えて利子率が実質ゼロ水準を続ける日本では、ドイツと並んで来年の経済成長率もゼロ以下になるのではと危惧されている。すでに1000兆円近い負債を抱える日本国家の姿は、膨大な国債増発に追われるアメリカやヨーロッパ諸国の未来を先取りしている
かのようである。自由・効率・成長を旗印にした資本主義は、いまや国家の懐に入り、新たな共棲の関係を構築しつつ延命をはかっているのではないだろうか。
○大恐慌期を目の当たりにしてJ・M・ケインズは、利子生活者階級と資本主義の安楽死をモチーフのひとつとして『一般理論』を構想した。歴史の教えるところは、国家群による世界戦争が危機の脱出口であった。1京円以上と見積もられる世界の金融資産は、利潤増大を目指して各種のバブルを作り続けるだろう。資本主義に自然死はない。では私たちにどんな選択肢があるのだろうか。そのためには、まずは資本主義の限界と経済学の限界のクリティカルな吟味から始めたい。特集を企画した所以である。
掲載論文は以下の通りです。
・資本主義の「不都合な真実」/岩井克人
・ケインズの予言と利子率革命/水野和夫
・100年に一度や二度は起きても不思議はない普通の「危機」についての、ひどく常識的な結論/稲葉振一郎
・政策技術学としての経済学を求めて/権丈善一
・我は如何にして活動家となりし乎/湯浅誠
・反資本主義のエナルゲイア/白石嘉治
【コラム】
・フェア・トレード研究における制度派経済学の役割/辻村英之
・西行と往生=断食死/山折哲雄
【連載】
・<活動>へのアート「マイケルとマルクス」/岡崎乾二郎
・ケアの社会学 「次世代福祉社会の構想」/上野千鶴子
・『世界共和国へ』に関するノート 「権力論(承前)」/柄谷行人
・生活クラブと私の魂胆 「六八年革命の流れに掉さして」/岩根邦雄
・ポストオリエント 「平滑空間」と「長期持続」のあいだ/山下範久
・デザイン覚書 「階層のインターフェース」/鈴木一誌
【電子書籍について】
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