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ノンフィクション・人文

暇と退屈の倫理学 増補新版

装幀: 有山達也 / 装画: ワタナベケンイチ

価格

1,320円
(本体1,200円+税)

判型

B6判変型

ページ数

440ページ

ISBNコード

9784778314378

搬入年月日
[?]

2015.3.7
※各書店・ネット書店により、購入可能となる日は異なります。

書籍の説明

『暇と退屈の倫理学』(2011年刊)の続篇として、著者・國分功一郎さんは、『欲望と快楽の倫理学』を構想しています。

その助走として、本増補新版は、新たな読者に向けて(価格を大幅に下げて)刊行されます。

『暇と退屈の倫理学』旧版刊行後、多くの書評に恵まれ、哲学以外の分野との連携を深めていった著者は、テレビやラジオ・雑誌・講演会・イベント等々で、広く知られるところとなりました。もっとも注目され期待される哲学研究者・若手論客と言えるでしょう。

440頁に達する本書をつらぬく著者の関心は、「人間らしい生活とは何か?」です。

パスカルの有名な断章「部屋にじっとしていられないから、人間は不幸を招く」を皮切りに、文化人類学、考古学、経済学、消費社会論、動物行動学、そして「退屈論の最高峰」と著者が考えるハイデッガーの『形而上学の根本諸概念』を渉猟し、答えに接近します。

平易な文体、熱く勢いある思考が、ポジティブで自由な生の可能性を拓きます。

「私たちはパンだけでなく、バラも求めよう。
 生きることはバラで飾られねばならない」

──このウィリアム・モリスの宣言を真正面から受けとめ、現在と未来に生かそうというのです。潑剌と、明るく、しかも、哲学的な根拠をもって、「私はこう考えた。みなさんはどう思いますか?」と問いかけます。

今回の増補新版にあたって、渾身の論考「傷と運命」(13,000字)を付しました。熊谷晋一郎さんとの共同作業の中で、著者が手にした概念が語られます。


【重版情報】
22刷 2024年9月11日出来予定
21刷 2023年10月18日出来予定
20刷 2023年2月1日出来予定

目次

増補新版のためのまえがき
まえがき
序章 「好きなこと」とは何か?
第一章 暇と退屈の原理論──ウサギ狩りに行く人は本当は何が欲しいのか?
第二章 暇と退屈の系譜学──人間はいつから退屈しているのか?
第三章 暇と退屈の経済史──なぜ“ひまじん”が尊敬されてきたのか?
第四章 暇と退屈の疎外論──贅沢とは何か?
第五章 暇と退屈の哲学──そもそも退屈とは何か?
第六章 暇と退屈の人間学──トカゲの世界をのぞくことは可能か?
第七章 暇と退屈の倫理学──決断することは人間の証しか?
結論
あとがき
付録 傷と運命──『暇と退屈の倫理学』新版によせて

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著者プロフィール

國分功一郎(こくぶん・こういちろう)
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部准教授。専攻は哲学。著書に『スピノザの方法』(みすず書房)、『哲学の自然』(中沢新一との共著、太田出版)、『ドゥルーズの哲学原理』(岩波書店)、『来るべき民主主義──小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』(幻冬舎新書)、『社会の抜け道』(古市憲寿との共著、小学館)、『哲学の先生と人生の話をしよう』(朝日新聞出版)、『統治新論──民主主義のマネジメント』(大竹弘二との共著、太田出版)、訳書に、デリダ『マルクスと息子たち』(岩波書店)、コールブルック『ジル・ドゥルーズ』(青土社)、ドゥルーズ『カントの批判哲学』(ちくま学芸文庫)、オンフレ『ニーチェ』(ちくま学芸文庫)、共訳として、デリダ『そのたびごとにただ一つ、世界の終焉』(岩波書店)、フーコー『フーコー・コレクション4』(ちくま学芸文庫)、ガタリ『アンチ・オイディプス草稿』(みすず書房)がある。
ブログ: http://ameblo.jp/philosophysells/
ツイッター: https://twitter.com/lethal_notion

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