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ノンフィクション・人文
幸福はなぜ哲学の問題になるのか
価格 |
1,980円 |
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判型 |
四六判変型 |
ページ数 |
272ページ |
ISBNコード |
9784778315351 |
2016.9.13 |
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電子版発売 |
2016.12.16- |
書籍の説明
幸福とは何か。
いかにして幸福になるか。
そして、なぜ幸福になるべきか。
幸福とは何かを、ただ一つの答えがないことを含めて、
読者とともに考えていく本。
お仕着せの幸福論に、満足できなかった方に。
■本書は以下のように語り起こされます。
「「幸福とは何か」という問いへの答えは、それがどんな答えであろうと反発を受けることが避けられません。断定的な答えはもちろん、幸福とは人それぞれのものだといった答えでさえ、批判を避けられないのです。
その理由は、「幸福」という言葉が多義的でありながら、他方でその多義性を自ら打ち消し、私たちを均質化しようとする奇妙な力をもっているからです。」
■幸福という言葉を使わなくても、「いかに生きるか」「今後どのように生きていけばよいか」、と思い悩むのは、青春期に限らず、誰にとっても親しい経験です。
■巷にあふれる「幸福論」は、どこか得々として、幸福やその処方箋を語ります。その自信に満ちた語り口にもう一つ説得されない、信じがたい、という人はありませんか。
■宗教も心理学も脳科学も、あの手この手で「幸福」を語ります。しかし、説得されない、それでもなお幸福について考えてみたい、そういう人は多数いらっしゃるでしょう。
■本書は、真に哲学的な、期待を裏切らない、熟読に耐える幸福論です。
■幸福を論じる三つのポイント、「幸福とは何か?」「いかにして幸福になるか?」「なぜ幸福になるべきか?」──これらを丁寧に論じていきます。
■永井均氏門下であり、著書『分析哲学講義』や大森荘蔵『物と心』文庫解説に見られる明晰な文章とシャープな読解で知られる著者は、今後の日本の哲学界を担う注目の存在です。
■本書は幸福について、哲学の立場から論じる本であり、幸福とは何かを──なぜその問いに十全な答えがないのかを──読者とともに考えていく論考です。
■議論はあくまで平易に、また、以下の著作(*)を縦横に論じ、哲学ならではの冷静さを保ちながら、読者が「幸福」という概念をめぐる落とし穴に気づくよう、確かな手掛かりを与えます。
■生きることの目標は、「賞賛されるべき人生ではなく、祝福されるべき人生を生きる」ことです。
(*)『ラッセル幸福論』/アラン『幸福論』/アリストテレス『ニコマコス倫理学』/トマス・ネーゲル『コウモリであるとはどのようなことか』/永井均『マンガは哲学する』/ジョゼフ・エブスタイン『嫉妬の力で世界は動く』/ジョン・カバットジン『マインドフルネス:ストレス低減法』/柏端達也「幸福の形式」(『応用哲学を学ぶ人のために』)/デレク・パーフィット『理由と人格』/池谷裕二『単純な脳、複雑な「私」』/石井光太『絶対貧困』/阿部彩『子どもの貧困 日本の不公平を考える』/戸部けいこ『光とともに…——自閉症児を抱えて』/赤塚不二夫『天才バカボン』/トルストイ『アンナ・カレーニナ』/手塚治虫『火の鳥』/平山修『美しい国ブータン』/松尾義之『日本語の科学が世界を変える』/大竹文雄他『日本の幸福度』/デレック・ボック『幸福の研究』/ジョナサン・ハイト『しあわせ仮説』/吉川浩満『理不尽な進化』/古今亭志ん生『びんぼう自慢』/キース・リチャーズ『ライフ』/デール・カーネギー『人を動かす』/羽生善治『大局観』/ミラン・クンデラ『可笑しい愛』/中山康樹『マイルス・デイヴィス』/野矢茂樹『論理学』/柳父章『翻訳語成立事情』/ミヒャエル・エンデ『モモ』/東浩紀『弱いつながり』/アンリ・ベルクソン『意識に直接与えられたものについての試論』/千葉雅也『別のしかたで』/入不二基義『足の裏に影はあるか? ないか?』/大崎善生『聖の青春』/末井昭『自殺』/中島義道『不幸論』/ウィトゲンシュタイン『哲学探究』/ロバート・ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』/児玉聡『功利主義入門』/坂口安吾『堕落論』/筒井康隆『モナドの領域』/九鬼周造『偶然性の問題』/入不二基義『あるようにあり、なるようになる――運命論の運命』/佐々木敦『あなたは今、この文章を読んでいる。――パラフィクションの誕生』/永井均+入不二基義+上野修+青山拓央『〈私〉の哲学 を哲学する』/筒井康隆『夢の木坂分岐点』
【価格改定のご案内】
2024年4月の重版にあたり、価格改定を行いました。
1,760円(本体1,600円+税)→1,980円(1,800円+税)
【電子書籍について】
弊社・太田出版から発売される電子書籍のリリース情報&フェア情報は、電子書籍専門サイトHongram[ホングラム]でチェックできます。
目次
はじめに 三つの問い/「なぜ」の対立/主観と客観/上昇と充足/本書について
第1章 幸福であるとはどのようなことか
第2章 幸せで、それを知っているなら
第3章 幸福と不幸をかたちづくるもの〈1〉
第4章 幸福と不幸をかたちづくるもの〈2〉
第5章 付録:小さな子どもたちに
第6章 なぜ幸福であるべきか
第7章 幸福はなぜ哲学の問題になるのか——あるいは『モナドの領域』について
おわりに
メディア掲載情報
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- 2017.05.25 『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
- Web webちくま/詳細リンク - コラム(池谷裕二)
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「ヒトにとって幸せとはなんだろう」と考えたときに読んだ本
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- 2016.12.09 『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
- 雑誌 ゲンロンβ/詳細リンク/この掲載誌を購入 - 書評
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書評掲載(Web雑誌)
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- 2016.10.31 『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
- 新聞 読売新聞/詳細リンク - 書評(納富信留(ギリシャ哲学研究者・東京大教授))
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読者と一緒に考える
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- 2016.11.06 『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
- 新聞 山陽新聞、京都新聞、徳島新聞、神奈川新聞、山形新聞、宮崎日日新聞 - 書評
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書評掲載
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- 2016.11.05 『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
- 新聞 沖縄タイムス - 書評
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書評掲載
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- 2016.10.30 『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
- 新聞 北日本新聞、山梨日日新聞、南日本新聞、高知新聞 - 書評
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書評掲載
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- 2016.10.03 『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
- 新聞 毎日新聞/詳細リンク - 書評
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書評掲載
著者プロフィール
青山拓央(あおやま・たくお)
1975年生まれ。現在、山口大学時間学研究所准教授。哲学の観点から、とくに時間・言語・自由・心身関係を考察。慶應義塾大学より博士(哲学)を取得。県立浦和高校、千葉大学文学部、同大学院博士課程、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。2006年、日本科学哲学会第1回石本賞を受賞。2011年、文部科学大臣表彰科学技術賞を研究グループにて受賞。おもな著書に『分析哲学講義』(ちくま新書)、『新版 タイムトラベルの哲学』(ちくま文庫)、『〈私〉の哲学 を哲学する』(講談社、共著)、『時間学概論』(恒星社厚生閣、共著)、『現代形而上学論文集』(勁草書房、共編訳)など。博士論文に加筆した自由意志論に関する著書を、筑摩書房よりまもなく刊行予定。