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文芸書

ニュー・サバービア

価格

1,980円
(本体1,800円+税)

判型

四六判

ページ数

288ページ

ISBNコード

9784778319069

搬入年月日
[?]

2024.1.17
※各書店・ネット書店により、購入可能となる日は異なります。

電子版発売

2024.1.19-

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書籍の説明

洪水が来たのにすべては洗い流されず、原発の町には方舟も来てくれなかった。そして華奢な未来が残った。
――樋口毅宏推薦!

「私は変わりたかったよ。変えなきゃいけないところを変えられないまま、いろんなものを失っちゃった。この町と同じだね」(本文より)

原発のある片田舎の町で、小説家を夢見ながら退屈な日々を送っていた馬車道ハタリ。高校卒業を機に上京し数年が経ったある日、彼女のもとに見知らぬ作家の私小説の原稿が届く。そこには原発事故で壊滅した故郷にまつわる、彼女の重大な秘密が描かれようとしていた。大洪水、原発事故、カルト教団、未確認生物……次々と襲い掛かる脅威に、怒れるギグワーカー・馬車道ハタリは血気盛んに立ち向かう。現代の閉塞感を打ち破る、新世代ハードボイルド小説。

2024年1月19日発売(1月17日搬入)
装画:髙木真希人

◆刊行記念イベント開催
『ニュー・サバービア』(太田出版) 刊行記念 波木銅さんトークイベント&サイン会

『ニュー・サバービア』(太田出版) 刊行記念 波木銅さんトークイベント&サイン会<

日時:2024年3月3日(日)15:00~16:30(開場14:40)
場所:大盛堂書店 3Fイベントスペース
出演者:波木銅、額賀澪(ゲスト)
※ご参加にはご予約が必要です。詳細は大盛堂書店ウェブサイトよりご確認下さい。
→予約する(大盛堂書店ウェブサイト)

◆書店員様からの推薦コメントが続々到着!

なにも疑問として扱われず普通に存在している悲しい現実を、目に見える痛烈な批判ではなく小説としてエンターテインメントとして昇華させ、私たちの感情を揺さぶり続ける。
小説とはなんと面白くて可能性があり尊いものだろうと心から思いました。
今、こんな小説が必要です。
(ジュンク堂書店 滋賀草津店 山中様)

青春小説かと思いきや、驚きの事件を引き金に驚愕の展開へ…!?
現実の世界と小説の世界。
どちらが本当の世界かわからなくなる、境界線がわからなくなっていくスピーディな展開に、奇想天外が止まりません!
そして、どこまでも小説魂が貫かれているような熱い物語。
青春×SFの激しい融合に、思考がショートし卒倒しました!
読後の今も、魅惑の謎がずっと頭の中にひしめいています!
(紀伊国屋書店 福岡本店 宗岡様)

リアルな話ではないのにリアルさを感じるのはなぜだろう?
最後に怒涛の展開……これは反則じゃない?(笑)
ホラー? ミステリ? SF?
これを読んでみんなで迷ってほしいです。
(喜久屋書店 高岡店 京田様)

気がつくと、とんでもないところに取り残されています。読書好きなら聞いたことのある名前に頷きつつ、「ちょっととがった青春小説かな?」と読み進めていくと、本当に気づかないうちに思ってもいなかった場所に来ていて、エンターテインメントとして楽しんでもいたはずなのに、途方に暮れる間もなく次の場所に引っ張られていく。組み込まれた問題意識のせいなのか、とにかく読んで味わってもらわないことには説明できません。
(蔦屋書店 ひたちなか店 清水様)

澱んだ街を駆け抜ける疾走感! 登場人物が全員壊れていて、何かにも誰かにもなれなかったと悪態をついているわりに、なんだか生き生きしてるじゃないか。
(書泉ブックタワー 山田様)

すごいものを見た……と思いました。ユニークな皮肉と言葉選びに、広辞苑で殴られたような気持ちです。耳が痛いししんどい、でも笑ってしまう、読むのをやめられない。最高でした!
(ジュンク堂書店 名古屋店 二村様)

10代の若者のわちゃわちゃした日常をニヤニヤ楽しんでいたら、想像のナナメ上を行く展開に!そして身構えて読み進めると今度は軽く躱される。馬車道とサバービアに翻弄されて頭がグルグルしながら、ディストピアは意外と日常のすぐ隣にあるのかもとゾクッとしました。
(ジュンク堂書店 旭川店 松村様)

「生」や「日常」を必要以上に肯定や美化していないスタンスは現代っぽいなと思いました。努力は報われるとは限らず、この先に夢や希望を持てるような時代じゃない。じゃあどうする? 無法者でいいワケじゃないし、厭世的だったり露悪的だったりするのがいいワケじゃない。ないないづくしの現代ならいっそのことすべての枠から外れた存在になるのもアリかもしれない。馬車道くらいのテンションで生きるのが、令和の処世術かも。改めて波木さんのコメントを読ませていただくと、「搾取」というのがひとつの大きなテーマで、なるほど私が感じた「現代っぽい」というのはまさに搾取され続けた時代を感じ取っていたのかと思いました。
(紀伊国屋書店仙台店 齊藤様)

過去も今も未来も通して変わりたくても変われなかった者たちの想いが、熱い。そして彼らが作り出した不完全な物語に手を突っ込むと、魅力に呑み込まれやがて喰われてしまう。この小説に関わってしまうということは、すなわちそういうことだ。覚悟して読んでほしい。
(大盛堂書店 山本様)

【電子書籍について】
弊社・太田出版から発売される電子書籍のリリース情報&フェア情報は、電子書籍専門サイトHongram[ホングラム]でチェックできます。

目次

第一章 リニューアル
第二章 ラッキー頭蓋骨
第三章 ジャック・ケッチャムホラー小説新人賞
第四章 フラッシュバック・シンドローム
第五章 スケープゴート
第六章 ワニワニパニック
第七章 サバーアンズ・エクスプロイテーション
第八章 殺人ブルドーザー
第九章 職業には向かない女
第十章 チルアウト
第十一章 ストーカーズ
第十二章 ストレンジャー・ザン・パラダイス
第十三章 ビッグマイス・ストライクス・アゲイン
第十四章 冬眠(ブルーメイション)
最終章 ペイルランナー

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著者プロフィール

波木 銅(なみき・どう)
1999年生まれ、茨城県出身。大学在学中の2021年、茨城県に暮らす3人の女子高校生の大麻栽培を描いた小説『万事快調〈オール・グリーンズ〉』(文藝春秋)で第28回松本清張賞を受賞しデビュー。

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