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ノンフィクション・人文
価格 |
2,420円 |
---|---|
判型 |
四六変形 |
ページ数 |
304ページ |
ISBNコード |
9784778319557 |
2024.9.11 |
|
電子版発売 |
2024.9.13- |
書籍の説明
「ダメ。ゼッタイ」に代わる、有効な手立てはありうるのか?
依存は回復の始まり。
やめればいいってものじゃない!?
連載時から当事者、当事者家族、支援者・専門家を騒然とさせた
不良患者×不良医師による画期的な往復書簡がついに書籍化――。
現代人にとって最も身近な「病」である依存症――非合法のドラッグやアルコール、ギャンブルに限らず、市販薬・処方箋薬、カフェイン、ゲーム、スマホ、セックス、買い物、はたまた仕事や勉強など、その対象は多岐にわたる。
そんななか最も身近な依存物質であるアルコール依存症の治療中で、数多くの自助グループを運営する文学研究者・横道誠と、「絶対にタバコをやめるつもりはない」と豪語するニコチン依存症で、依存症治療を専門とする精神科医・松本俊彦の、一筋縄ではいかない往復書簡が始まった。最小単位、たったふたりから始まる自助グループ。
依存症の裏側にある、さらにその深淵へ!
特別鼎談「ギャンブル依存症問題を考える(ゲスト:田中紀子)」も収録。
発売:2024年9月13日
【刊行記念イベント続々決定!】
◆松本俊彦×横道誠×信田さよ子「トシとマコトとサヨコが本気で語り明かす依存症の話」
日時:2024年9月18日(水) 19:00-20:30
場所:代官山 蔦屋書店3号館 2階 イベントスペース/ZOOM配信
東京都渋谷区猿楽町17−5 代官山T-SITE
チケット:来店/オンライン
→詳細・チケット購入はこちら
◆松本俊彦×大脇幸志郎「エビデンス依存は病なのか?」
日時:2024年9月27日(金) 19:00-
場所:ゲンロンカフェ
東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F
チケット:来店/オンライン
→詳細・チケット購入はこちら
◆松本俊彦×横道誠「トシとマコトの公開対談ーヘイ、B&B!」
日時:2024年10月7日(月) 19:30-21:30
場所:本屋B&B
東京都世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK 2F
チケット:来店/オンライン
→詳細・チケット購入はこちら
◆「支援とは何か?──『ダメ。ゼッタイ。』を超えて」(登壇者:松本俊彦、坂上香)
日時:2024年11月10日(日) 18:30-20:00
場所:UNITÉ(ユニテ)
東京都三鷹市下連雀4-17-10 SMZビル1F
チケット:来店/オンライン
→詳細・チケット購入はこちら
【電子書籍について】
弊社・太田出版から発売される電子書籍のリリース情報&フェア情報は、電子書籍専門サイトHongram[ホングラム]でチェックできます。
目次
はじめに 松本俊彦
1 へい、トシ! 横道誠 2023年4月7日
マコトの依存遍歴――万引き、セックス、過食、そして酒/「なんだかじぶんだけうまくいかない」/依存症専門外来との出会い
2 ヘイ、マコト 松本俊彦 2023年4月9日
不本意な人事と依存症の自助グループとの出会い/依存症とは何か?――「依存」と「依存症」の違い/なぜひとは依存症になるのか?――自己治療仮説
3 自助グループと地獄行きのタイムマシン 横道誠 2023年5月2日
アルコホール・アノニマス(AA)との出会い/「宗教2世」のトラウマと自助グループの「宗教っぽさ」
4 「ダメ。ゼッタイ。」よりも「回復のコミュニティ」 松本俊彦 2023年5月5日
医師が抱く自助グループへの劣等感/自助グループの宗教くささの由来/ジェリネック曲線への疑念/「ダメ。ゼッタイ。」効果はない/断酒よりも「回復のコミュニティ」
5 無力さの受容と回復のコミュニティ 横道誠 2023年5月6日
無力さの受容と男らしさの病/自助グループでの取り組み――当事者研究とオープンダイアローグ
6 周回遅れのアディクション治療 松本俊彦 2023年5月7日
至るところにある「回復のコミュニティ」/自助グループ内のヒエラルキーと「仕込み当事者」の問題/ハームリダクションとは何か/回復のコミュニティに必要なもの
7 当事者イメージの複雑化と新しい自助グループを求めて 横道誠 2023年5月31日
美化できない当事者たち/アディクションとのじょうずなつきあい方/精神疾患の併発とアディクション
8 「困った人」は「困っている人」――自己治療と重複障害 松本俊彦 2023年6月10日
薬物依存症と発達障害/ADHDはどこまで治療すべきか/「自己治療」は至るところにある/治療・支援の谷間/「困った人」は「困っている人」
9 ヘイ、トシ(再び) 横道誠 2023年6月23日
マコトの重複障害と自己治療/アディクションと「正常な依存」の境界
10 なぜ人は何かにハマるのか? 松本俊彦 2023年7月19日
改めて「依存症の本質とは何か」問題/「物質」よりも「行為」が重要だ/誰だって依存症の萌芽を抱えている/「遊び」が持つ依存性と治療的機能/依存症の薬物療法から見えてくるもの
11 紳士淑女としてのドーパミンのたしなみ方 横道誠 2023年7月20日
物質依存と行動嗜癖/即時報酬とのつきあい方の模索/薬と自助グループ
12 大麻、少年の性被害、男らしさの病 松本俊彦 2023年9月5日
大麻事件報道への憤り/ジャニーズ問題と覚醒剤/男らしさ失格者・落伍者として/他者を遠ざけるためのタバコ
13 自己開示への障壁と相談できない病 横道誠 2023年9月25日
「生産性」のある活動への依存/国際的観点から見た日本の問題/パンツを脱いだトシに敬礼/相談できない病
14 ふつうの相談、トー横キッズが集える場所 松本俊彦 2023年10月18日
「ふつうの相談」ができなかった薬物依存症治療/市販薬乱用――精神科医の勝ち目なき戦い/規制や脅しではダメ/幻覚薬、神話、新しいコミュニティ
15 依存症と共同体、仲間のネットワークへの期待 横道誠 2023年10月21日
精神分析について思うこと/ゾーン状態と共同体/マコトが服用する薬の数々/通報よりも回復/浦河べてるの家――「手を動かすより口を動かせ」
16 依存症家族支援と強すぎないつながり 松本俊彦 2023年12月1日
つながり再考/孤立する依存症者家族/家族支援の重要性と課題/「手を放す」「突き放す」以外の選択肢/主治医は誰の味方なのか/つながりは大切だが……
17 依存症を引き起こすのは、トラウマ? ADHD? それとも? 横道誠 2023年12月3日
フロー体験、アディクション、物語/当事者支援は家族支援から/アディクションと希死念慮
18 アディクションと死を見つめて 松本俊彦 2023年12月28日
孤立と自殺/アディクションと死は表裏一体/アディクションはリカバリーの始まり/物語の再起動に必要なこと
特別鼎談 ギャンブル依存症問題を考える ゲスト:田中紀子(公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表) 2024年4月30日
ギャンブル依存症のいま/競艇場が癒しになった/マコトがギャンブルにハマらなかった理由/ギャンブル依存症になるひとは仕事ができる?/当事者はなかなか気がつけない/自認、そして回復/依存症対策のこれから/ギャンブル依存症家族への支援
おわりに 横道誠
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メディア掲載情報
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- 2024.11.15 『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』
- Web YouTubeチャンネル「積読チャンネル」/詳細リンク - 本の紹介
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本書が取り上げられました。
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- 2024.11.16 『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』
- Web 図書新聞 2024年11月16日付 - 書評(自治医科大学精神医学講座・専攻医 山内彩希帆)
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《アディクションは悪=治すべきものという前提条件を廃し、著者二人が依存症当事者として純粋にアディクションに向き合った結果、可能となった「正統的ではない議論」》
本書の書評が掲載されました。
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- 2024.10.21 『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』
- 雑誌 週刊エコノミスト 2024年10/29・11/5合併号/この掲載誌を購入 - 本の紹介
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《何かを「やめられない」すべての人に開かれた本だ》
本書の書評が掲載されました。
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- 2024.10.13 『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』
- 新聞 読売新聞 2024年10月13日/詳細リンク - 書評(東畑開人(臨床心理士))
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《人間が生きていることへの深い肯定と、人間が人間を肯定できることへの深い肯定が、この本には満ち満ちていました。》
本書の書評が掲載されました。
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- 2024.10.03 『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』
- Web 週刊新潮 2024年10月10日号/この掲載誌を購入 - 本の紹介
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《見知らぬ自己を発見する一冊でもある》
本書が15行本棚に掲載されました。
著者プロフィール
松本俊彦(まつもと・としひこ)
1967年神奈川県生まれ。医師、医学博士。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長。1993年佐賀医科大学医学部卒業。神奈川県立精神医療センター、横浜市立大学医学部附属病院精神科などを経て、2015年より現職。2017年より国立精神・神経医療研究センター病院薬物依存症センターセンター長併任。主著として『自傷行為の理解と援助』(日本評論社) 、『アディクションとしての自傷』(星和書店)、『自傷・自殺する子どもたち』(合同出版)、『アルコールとうつ、自殺』(岩波書店, 2014)、『自分を傷つけずにはいられない』(講談社)、『もしも『死にたい』と言われたら』(中外医学社)、『薬物依存症』(筑摩書房)、『誰がために医師はいる』(みすず書房)、『世界一やさしい依存症入門』(河出書房新社)がある。
横道誠(よこみち・まこと)
京都府立大学文学部准教授。1979年生まれ。大阪市出身。文学博士(京都大学)。専門は文学・当事者研究。単著に『みんな水の中──「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』(医学書院)、『唯が行く!──当事者研究とオープンダイアローグ奮闘記』(金剛出版)、『イスタンブールで青に溺れる──発達障害者の世界周航記』(文藝春秋)、『発達界隈通信──ぼくたちは障害と脳の多様性を生きてます』(教育評論社)、『ある大学教員の日常と非日常――障害者モード、コロナ禍、ウクライナ侵攻』(晶文社)、『ひとつにならない──発達障害者がセックスについて語ること』(イースト・プレス)、『あなたも狂信する――宗教1世と宗教2世の世界に迫る共事者研究』(太田出版)が、編著に『みんなの宗教2世問題』(晶文社)、『信仰から解放されない子どもたち――#宗教2世に信教の自由を』(明石書店)がある。