美大バンド・快速東京に学ぶ「クリエイティブ思考」
- Sep.18,2012
快速東京は美大のサークルで結成された。楽曲はもちろん、自らCDジャケット、グッズ、フライヤーなどのアートワークやPV制作まで行い、さらには、自分たちで企画・制作・編集・デザインしたコミックス『快速マガジン』を発売するなど、異色のロックバンドだ。そのクリエイティブな活動の源は何なのか。ボーカル・哲丸に聞いた。
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楽曲もアートワークも、僕達がちゃんと、カッコいいとか、可愛いとか思えることを大切にしています。僕たちがそう思えないものだったら他の人達がいいといっても作ったり、
やったりはしないです。
実際、今楽しいっていうのが1番大切だと思う。この先僕がなにをやるとか、そんなのわからないし。その時その時に「楽しい」と思えるものをやっていたいです。今は音楽が楽しいから音楽をやってるけど、PVとか漫画だって作ってるし。楽しそうにしている人のまわりには自然と人が集まると思うし、そうすれば自然と規模も大きくなるんじゃないかなーと。スゴく普通のコトですね。
僕、美大のグラフィックデザイン学科に行ってたんですけど、デザイナーって、だいたい1人で作業するじゃないですか。僕、そういうの本当にできなくて......デザイナーには絶対なれないと思った。病気になっちゃう(笑)。1人で作業してると楽しくないし疲れちゃう。疲れるのは嫌だ! だから、1人で何かやるということはあまりないです。メンバー以外に友達と何か作ったりすることが多いので、楽曲もアートワークも、とにかくみんなでワイワイ作るのが好きです。その方が頭が働くし長く続く。
だって自分1人でいくら考えたって、最高でも100%にしかならないじゃないですか。想像を超える120%、200%のものを作るためにも、そうしています。パソコンのコアも1個より2個の方がはえぇっ! ......みたいな(笑)。僕は、自分の想像の範疇を超えたいんです。
【プロフィール】
快速東京(かいそくとうきょう)
哲丸(Vo)、一ノ瀬雄太(Gt)、
藤原一真(Ba)、柳田将司(Dr)からなる4人組ロックバンド。2008年、多摩美術大学の学生同士で結成。
吉祥寺を中心に活動し、2010年にはFUJI ROCK FESTIVALの「ROOKIE A GO-GO」ステージに出演し話題を集める。
2011年1月に初の正式音源となるアルバム「ミュージックステーション」を発売。メンバーとその界隈で制作したミュージックビデオが世界各地で話題となり、「プロモーションビデオをマンガで作りたい」というアイディアを自ら企画・制作・編集・デザインしたコミックス『快速マガジン』を発売するなど、何かと話題の欠かないバンド。
http://kaisokutokyo.com