ラッパー・環ROY 「多様性への理解が未来に繋がる」
- Sep.28,2012
HOPHOPシーンに限らず幅広いジャンルの人々と交流をもつラッパーの環ROY。彼がラッパーとして、ジャンルを問わず関わりをつくっていく理由とは何なのだろうか。
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ラップの魅力とか面白さって、実は僕もよく分からないんです。でも凄く好きですね。喋ってるみたいなところが、言葉がストレートに聴こえてくるからいいのかな?
中学生の頃に聴いて「カッコいい!」と思ったラップが、いま仕事になっているという事は凄くありがたいです。ラップの詞は、まだまだ表現領域を拡張できる可能性があると思うので、もっと頑張っていきたいですね。楽曲はみんなが楽しめるような解りやすいモノを作りたいなと思っていて、その内部にエッジとか実験も織り混ぜることが出来たら素晴らしいなって思います。
僕はいろいろな人とコラボレーションしますが、そもそもジャンルって「括り」ってことだと思うんですね。でも、かなり乱暴に言えば2012年に音楽を作っている時点で大体同じ括りじゃんって思っているんです。括りが遠い人と、コミュニケーション出来れば「多様性」についてもっと理解が深まるんじゃないかなって思っていて、実際のところ音楽すら関係なくてもいい。「多様性」への理解が未来に繋がるっぽくていいなーとか、ぼんやり考えています。
だからと言って別になんでもいいわけでもない。けど、もしかしたら何でもいいのかもしれない。簡単にいうと、「色々な人達がいて協力し合って面白いコトができた、とかなったらいいね」みたいに思っていますね。
ラップは、これからも続けられるだけ続けていきたい。出来るならずっと。今後は、作詞で作家的な仕事も出来るようになったらいいなと思っていますが、基本的には、出来る限りパフォーマティブな仕事に携わっていきたいと考えています。
【プロフィール】
環ROY (たまきロイ)
ラッパー。宮城県仙台市出身、東京都在住。これまでに、最新作「あっちとこっち」を含む3枚のフルアルバムを発表。また様々なアーティストとコラボレートし、共作名義にて5枚のミニアルバムと3枚のレコードを発表する。第15回文化庁メディア芸術祭大賞受賞作品「スペースバルーンプロジェクト」へ参加、楽曲提供を行う。FUJI ROCK FESTIVALをはじめとする様々な大型音楽イベントへ出演するほか、全国各地の屋内/屋外にてパフォーマンスを行う。
http://www.tamakiroy.com