クイック・ジャパン vol.83 のコンテンツ
「東のエデン」
2009.4.06 | 2009.4.20 updated
"ノイタミナ"の新機軸
地上波のテレビアニメは、数年前のアニメバブル期ほどではないにしろ、
現在も100本近いシリーズが放送されている。
しかし純然たるオリジナルは少数で、多くはベストセラーコミックか
ノベルスのアニメ化が中心だ。
そんなオリジナル不遇の時代に、フジテレビの"ノイタミナ"枠が、
あえて新作のオリジナルシリーズに挑んだ。
そのタイトルは、神山健治監督の『東のエデン』だ。
ゲーム会社、派遣切り、世間を包む閉塞感など、
日本の京的な問題に切り込んだSFストーリーで、
"ノイタミナ"のチャレンジ精神と新機軸を示す作品となっている。
もうひとつ、人気漫画家の羽海野チカが、初めてキャラクターデザインを
手がけている点も見逃せない。
その羽海野が文庫の解説を担当するなど縁のある作家・森見登美彦が、
このたび神山と対談した。
独自性の高い世界観を持つ、ふたりの若きクリエイターは
何を語りあったのだろうか?(文・浅野智哉)