クイック・ジャパン vol.83 のコンテンツ

「千原兄弟ライブ『ラブ』」

2009.4.10 | 2009.4.20 updated

qj83-07.jpg兄弟のベース


すぐれた表現者は必ずベースを持っている。北野武は浅草のポルノ劇場。松本人志は親友だった浜田雅功との漫才。
後にどれほど輝かしい才能を発揮しようとも、ひとつめに踏んだ階段は、土台となって、表現者の若き日の足跡をくっきり残している。
千原兄弟のそのベースは、コントライブだとはっきり言える。テレビの仕事で多忙を極めながらも、千原兄弟は定期的にルミネTheよしもとの舞台に立ち、ネタを披露し続けている。ほぼ毎月行われるトークライブ『チハラトーク』も、欠かさない。
彼らには、笑いを伝える方法として、「板の上」を離れるという選択肢がおそらくないのだろう。
その千原兄弟が新作コントライブ『ラブ』を上演した。
天才コンビの原点回帰でもあり、笑いの深化過程のショウケースでもある、鮮烈なコントライブだった。(文・浅野智哉)

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