クイック・ジャパン vol.88 のコンテンツ
88号紹介「サンドウィッチマン」
2010.2.02 | 2010.2.04 updated
M-1グランプリでの奇跡の敗者復活優勝から3年。サンドウィッチマンはその後、
いくつものバラエティ番組で結果を出し、あの栄光がまぐれではなかったことを示してきた。
キングオブコント2009では決勝に進出。
M-1王者のプレッシャーを受けながらも準優勝を果たし、ここ一番での底力をあらためて見せつけた。
島田紳助、ダウンタウンほかベテラン芸人からの覚えも良く、ラジオ番組ではレギュラーを獲得、プライベートではふたりとも結婚して、幸せな家庭を持つ身となった。
はたから見れば、駆けだしの若い芸人が「欲しい!」と願うものをすべて手に入れた、文句のない成功者と言える。
しかし一方、純然たるネタ番組の本数はわずか。ネタで売れた芸人が、ネタを披露する機会をテレビで満足にもらえないのは、歯がゆくて仕方ないことだろう。
このたびDVD化された2009年の単独ライブ『サンドウィッチマンライブ2009~新宿与太郎狂騒曲~』では、彼らの本気のネタが爆発。アイドル的ルックスや斬新なキャラで名を上げたお笑いタレントではない、ネタのスペシャリストの「こういう笑いをおれたちはやるんだ!」という、孤高の叫びが聞こえそうな、珠玉の笑いが全編に詰まっている。(文・浅野智哉)