92号紹介「ヤノマミ」 | クイック・ジャパン - QuickJapan

ヤノマミ
心にざわめきを起こすドキュメンタリー

「『ヤノマミ』を観たか?」
2009年初旬にNHKで放送されて以来、その言葉が何度となく世間を行き交ってきた。

『ヤノマミ～奥アマゾン・原初の森に生きる～』とはブラジルとベネズエラに跨る森に暮らす先住民・ヤノマミ族に150日もの間、密着したドキュメンタリーだ。
撮影陣は「人間以下の者」を指す〈ナプ〉と呼ばれながら、ヤノマミ族の営み、生と死、そして性に安全が担保されない地点からカメラを回し続ける。
そこにはありふれた起承転結もなければ、分かりやすい感動もない。
しかしその映像は間違いなく我々の心をざわつかせるだろう。
衝撃は『ヤノマミ』の中にある。ヤノマミ。それは"人間"という意味だ。
この度、本作に衝撃を受けたという演出家の大根仁氏を相手に、NHKディレクターの国分拓氏に対談を依頼。
本作が他のドキュメンタリーと何が違ったのかを探った。（文・鈴木 工）