クイック・ジャパン VOL.95 のコンテンツ
95号紹介「清竜人」
2011.4.04 | 2014.9.03 updated
草食な見た目に騙されるべからず
初めて清 竜人の歌声を聴いたのはいつだったか。
まだデビュー間もない彼が奏でる「Morning Sun」は、派手さも衒いもなく、使用される楽器はほぼギターと歌声だけ。
それなのにラジオから聴こえてきたその楽曲は私の心を強く引き込み、肌を静かに粟立たせた。
そしてそれはもちろん私だけに与えられた特権のわけもなく、清 竜人の音楽は美味しい水をごくごく飲むように多くの人の身体に染み渡り、今やライヴのチケットは即完売という状態だ。
デビューから2年。音楽性も歌詞の世界観もその声も、着実に進化を遂げている清 竜人はしかしながら、相対すれば同い年の若者よりも幾分控えめで穏やかな青年だ。
この華奢な身体のどこに、あんなに強い吸引力があるのか。
ゆっくり紐解いてみたい。(文・七井えり)