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どうなる!? 『モヤモヤさまぁ~ず2』

web special 2010.3

まさかのゴールデン進出――
緊急インタビュー 伊藤隆行プロデューサー(テレビ東京)

どうなる!? 『モヤモヤさまぁ~ず2』

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第6章 愛するテレビ東京

―――伊藤さんのお話を聞いていつも思うんですけど、物事の捉え方がかなり俯瞰的ですよね。自分の番組をどうするかだけじゃなく、テレビ東京をどうするのか、テレビ全体をどうするのかという視点が常にあるように思います。

伊藤 それは僕がテレビ東京っていう会社の社員であることが大きいと思います。社内ではいろんなことがあるんですけど、テレビ東京のテレビ全体から見た端っこの感じとか、最下位っていうところをすごく愛してるんです。これは嫌みでも自虐でもなくて、最下位だからこそできることが他局より圧倒的に多いんですよ。だから、プロデューサーとして番組を作るうえで、「これがテレビ東京の戦い方なんだ」「これがテレビ東京のバラエティなんだ」って意識せざるを得ないんですよね。

―――常に全体を見渡して勝負していかなくてはならないと。

伊藤 いまの『田舎に泊まろう!』にマンネリ化した部分があるとしても、このまま局の顔として十分に機能するんですよ。それを『モヤさま』に変えるっていうのは、新たな視聴者を獲得するための一手を打とうってことなんです。ただ反面、“勝負”という意味では、新しく別の番組を立ち上げたかったという気持ちもあります。『モヤさま』を評価してくれるのはありがたいですけど、まったく新しいことをやらせてもらいたいのも本心。

―――『モヤさま』の移動で深夜の枠が1つ空くわけですよね。そこはどうするんですか?

伊藤 後輩と組んで新番組をやるつもりです。ただし、僕は直接番組にはタッチせず、後輩にすべて任せようかなと。これからは20代の人にもどんどんやってほしいんです。チャンスがあるんだったら、企画を立ててやっていくべきだと。テレビ東京はそういうのがまだ通用するというか、乱暴な部分が残ってるんで。

―――そこはテレビ東京の強みですね。

伊藤 でも最近、「どうしてこんなまともな局になっちゃったんだ?」って思うこともあります。想定内が多くなってるっていうか、こんなことを言えば会社はこう返してくるだろうっていうのが、予想した通りだったりするんですよ。

―――発展性のある話し合いができないということですね。

伊藤 そうです。そういうことにイライラするのもいい加減飽きちゃったんで、いまはヘラヘラ笑って聞き流して、なるべく会社に行かないようにしてるんですけど……。

―――でもテレビ東京が好きなんですよね?

伊藤 はい(笑)。

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