スペシャルコンテンツ | クイック・ジャパン - QuickJapan

藤井　今回、とにかく反響が大きかったのがお母さんからの手紙でした。読者の方から「泣きながら読みました」という声をたくさんいただいて。

小島　僕たちも泣きましたからね（苦笑）。お母さんにインタビューをさせていただいたときに、わざわざ立志式の「決意の言葉」を持ってきていただいて。あれ、実物は結構、大きいんですよね。

藤井　本当にあの日が今回の特集を作る上でのターニングポイントでした。あの言葉を見た瞬間、最後のページはこれしかないな、と思ったし、さらにお母さんの手紙が届いて……。

小島　お母さんからは「本が出るまで、絶対に夏菜子には見せないでください」と言われていたんですけど、日産スタジアム大会の開演1時間前に、川上さん、あのページを夏菜子ちゃんに見せたんですよね？

川上　お母さんからの手紙を読め、とは言ってないですよ（笑）。そこはちゃんとオブラートに包んで「特集号をいただいたから、本番前に読んでおきなさい」と。そうしたら、案の定、お母さんからの手紙のページを見つけられないんですよ。

藤井　夏菜子ちゃんらしい（笑）。

川上　それを楽屋でチラチラと傍目で見ていたから「なんで気がつかないんだよ！」と、ちょっともどかしくなっちゃってね（笑）。

小島　僕はカメラマンさんから「大変、大変。夏菜子ちゃんがQuick Japanを読んで大泣きしている！」と聞かされて「えーっ、はじまる前に読んじゃったの?!」と絶句したんですけど、実は川上さんが読ませていた、という。

川上　あれを読んでからステージに上がれば、やっぱり気持ちも変わると思ったんですよ。ちょうどメイクをしているときに、やっとお母さんの手紙に気がついて、ポロポロ涙をこぼして泣き出してね。

小島　出番直前、ちょうど気合入れをする直前に夏菜子ちゃんに会ったんですけど、いきなり「なんだよぉ、Quick Japan！　あんなの聞いてないよ！」って、ボディーに強烈なパンチを入れられて（苦笑）。でも、完全にスイッチが入った表情をしていたので、あぁ、よかったなぁ、と。それを踏まえた上で、オープニングで川上さんからの聖火リレーを見ていたら、今、どんな思いでバトンを受け取ったんだろうって、もう泣けて、泣けて。

川上　お笑い聖火リレーですけどね（笑）。僕の前には誰もリレーしていない、という。

小島　いやいや、メンバーやモノノフの方たちがずーっと「見えない聖火」をリレーしてきたんだと思うんですけどね、この5年間。

藤井　それを鬼軍曹の川上さんが、リーダーの夏菜子ちゃんに渡すという儀式ですよね。そういう意味でも、今回の特集号をこのタイミングで出せて、しかも日産スタジアムで先行発売させていただけたのは、本当によかったなぁ。こんな多忙な時期に無茶を聞いていただいた川上さんには感謝しかないです。

川上　いやいや、本当に愛が詰まった1冊ですよ。熱い特集だよなぁ～。

藤井　20000字インタビューの後半では、メンバーについても語っていますけど、とくに反響が大きかったのは「ももかなこ」（有安杏果＆百田夏菜子）の関係性でした。

小島　普段はあんまり表に出てこない関係性ですけど、よーく見ていると、随所に「あっ、そういうことか」というものが見えてくる。

川上　いい距離感だと思いますけどね。有安もああいう性格だし。うん、あれぐらいがちょうどいい。

小島　また夏菜子ちゃんがメンバーのことをよく見ているんですよ。それがわかるインタビューだったし、うまいこと全員、同じぐらいの尺で語っている。あぁ、やっぱりこの人がリーダーなんだな、センターなんだな、と再認識しました。

構成＝小島和宏